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ブダペスト・世界遺産都市を巡る(4)

ハンガリーの歴史的な絶景スポット「漁夫の砦」の歩き方(2/2ページ)

パップ英子パップ英子

2016/05/29

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とんがり帽のような見た目が摩訶不思議な「漁夫の砦」

教会と聖イシュトヴァーンの騎馬像より奥に見える不思議な建物。まるで鉛筆の先端のように、とんがっている塔がいくつも見えています。

ここは「漁夫の砦」と呼ばれる場所で、とんがり帽のような複数の建物は「7つの城壁」なんです。城壁が7つあるのには理由があり、ハンガリーを建国したマジャール人部族の数が7つあったことから、城壁も7つ造られたのだとか。

1896年にハンガリー建国1000年を記念して、この城壁はネオロマネスク様式の回廊展望台へと改装されました。回廊展望台のエリアに日中入ろうとすると有料ですが、実は夜に訪れると、誰でも自由に回廊のなかを歩くことができてしまいます。


(c)FinoMagazin ( http://www.finomagazin.com/ )

コーヒーを飲みながら世界遺産都市の美しい眺めを


(c)FinoMagazin ( http://www.finomagazin.com/ )

回廊にはこのようにカフェのテラス席が用意されているので、美味しいコーヒーを飲みながら、世界遺産都市の美しい眺めが堪能できます。

漁夫の砦というこの場所の英語表記はFishermen’s Bastion。なぜ、この城壁が漁夫の砦なのかというと、実は昔、この近辺に魚市場があり、まさに漁夫たちがこの一帯を守っていたからだそうです。また、砦と呼ばれるものの実は一度も防御用に使われことがないという不思議な砦なのです。

王宮の丘に切り立つように建設された「漁夫の砦」。丘の高さはなんと約70メートルもあるそうです。そんな漁夫の砦からの眺めは大変素晴らしく、要塞というよりも絶景スポットいったほうが正解かもしれません。

この回廊展望台からはドナウ川の対岸に広がる繁華街ペシュト地区、また、折衷主義と呼ばれる建築様式が美しい国会議事堂の眺めも楽しむことができます。

ブダペスト屈指の景観が楽しめる「漁夫の砦」と、砦に隣接し、歴代国王達の歴史が詰まった聖地のような「マーチャーシュ教会」。ブダペストを訪れる機会があれば、ぜひ、足を運んでみていただきたい、絶景スポットですよ。

さて、次回は、インテリア雑貨と関連して、暮らしを豊かに彩るワインの世界、実は隠れたワイン王国であるハンガリーワインの世界に皆様をお連れしたいと思います。インテリアの視点からはワイングラスの選び方について、また、お酒好きな方にとってはぜひ、その銘柄を覚えていただきたい内容ですので、どうぞお楽しみに!

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この記事を書いた人

“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)

ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/

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