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週末は田舎暮らし! を始めよう(6)

きちんと知れば怖くない。田舎で虫と共存する方法(1/2ページ)

馬場未織馬場未織

2016/02/12

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虫嫌い、どの程度ですか?

週末は田舎暮らしをしています。という話をすると、「いいですね!」「畑とかなさるんですか?」「わたしも憧れているんです!」なんていう言葉をいくつかもらった後、「…でも、虫とかいるんじゃないですか?」と聞かれることが多いです。

虫は、嫌いですか?

わざわざそう確認する必要もないくらい、大抵の方は好きではないみたいですね。二地域居住を始めたいあなたも、そうですか?

残念ながら、田舎には虫がいます。都市よりも確実にたくさんいます。外にいてくれるのであればまだしも、家のなかにもわりと出没します。それはどうしても耐えられないという方は、本当に残念ではありますが、田舎で暮らすことを再検討なさったほうがいいかなと思います。

ただ、「好きではないけれど、ケースバイケースで対応可能」といった方は、田舎での虫とのつきあい方について、ちょっと考えてみてもいいかもしれません。

害虫か、益虫か

都市生活でもよく見かける虫の代表は、ゴキブリですよね。なぜか人の恐怖心をあおる、あの黒くてテラテラして動きの速い物体。わたしは虫が苦手なほうではないのですが、ゴキブリだけはどうもダメです。でも、南房総のわが家では、不思議なことにゴキブリはあまり見かけません。

なぜならば、家にゴキブリを捕食する生きものが棲んでいるからです。「アシダカグモ」という、巨大なクモ。巣をはらず、獲物にそっと忍び寄って、素早く捕まえます。捕食の瞬間を一度見たことがありますが、ぱっとゴキブリに飛びついて羽交い絞めにし、その上でくるくると回って瞬殺。何とも鮮やかな仕事っぷりでした。

しかしこのアシダカグモ、虫嫌い(正確にはクモは虫ではないですが)にはかなりキツいかもしれません。大きさは、足まで入れるとCD1枚分くらいあります。ちょっと毛深いようなテクスチャで、足が長く、大変な存在感です。壁や鴨居、トイレのドアなどにワッペンのように張りついているのを見ると、その大きさにびっくりして思わず声が出そうになります。

でも、このクモは害虫ではなく、いわゆる益虫といってもいいもの。アシダカグモが家にいるとゴキブリが全滅するといわれており、ゴキブリがいなくなると家からそっと出ていく、というダンディなふるまいをします。

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この記事を書いた人

NPO法人南房総リパブリック理事長

1973年、東京都生まれ。1996年、日本女子大学卒業、1998年、同大学大学院修了後、千葉学建築計画事務所勤務を経て建築ライターへ。2014年、株式会社ウィードシード設立。 プライベートでは2007年より家族5人とネコ2匹、その他その時に飼う生きものを連れて「平日は東京で暮らし、週末は千葉県南房総市の里山で暮らす」という二地域居住を実践。東京と南房総を通算約250往復以上する暮らしのなかで、里山での子育てや里山環境の保全・活用、都市農村交流などを考えるようになり、2011年に農家や建築家、教育関係者、造園家、ウェブデザイナー、市役所公務員らと共に任意団体「南房総リパブリック」を設立し、2012年に法人化。現在はNPO法人南房総リパブリック理事長を務める。 メンバーと共に、親と子が一緒になって里山で自然体験学習をする「里山学校」、里山環境でヒト・コト・モノをつなげる拠点「三芳つくるハウス」の運営、南房総市の空き家調査などを手掛ける。 著書に『週末は田舎暮らし ~ゼロからはじめた「二地域居住」奮闘記~』(ダイヤモンド社)、『建築女子が聞く 住まいの金融と税制』(共著・学芸出版社)など。

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