「ペット可」物件だからこそ、ペットに絡んだトラブルは起こる(1/2ページ)
2022/06/03

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ペット可で得られる安心は「ルール違反」せずに済むことまで
「マンションやアパートなど集合住宅でも『ペット可物件』であれば安心してペットが飼える」——そんな風に多くの人が思っていないだろうか。ちょっと待ってほしい。その安心とは、実はこういうことだ。
「飼うことでルール違反をせずに済む」
ペット可物件が提供してくれる安心とは、つまりこれだけに過ぎない。ペットを飼うことで起きるさまざまなトラブル……それ自体から解放されるわけではないことに、注意が必要だ。
この記事では、ペット可の賃貸マンションやアパートで起こりやすい主なトラブルをいくつか紹介していくことにする。深刻な言い争いの原因を作ったり、巻き込まれたり、何よりかわいいペットを不幸な目に遭わせたりしないよう、ぜひ参考にしてほしい。
留守がさびしいよ~!のワンちゃんたち
最も耳にすることの多い事例かもしれない。飼い主の留守中、犬が寂しがり、部屋の中で吠えるトラブルだ。留守なので飼い主は知らされるまで気付けないことも多い。同じ建物内だけでなく、ご近所の別の家からも苦情が寄せられるなど、問題が広がりやすいケースともなる。
解決もなかなか容易ではない。ほんの短時間の留守番からスタートし、徐々に時間を延ばしていく地道な“訓練”が通常必要となる。もちろん、成果には個体差もある。結果が出ず、獣医師などに相談しての「行動治療」が必要になる場合もある。飼い主を愛するがゆえの愛犬の行動ゆえ、起こると大変悩ましいトラブルだ。
共用部分は一触即発?
ペット可の物件では、廊下やエレベーター内など共用部分では「ペットは抱っこするかペットキャリーケースの中。歩かせてはいけない」とのルールが設けられることが多い。これが守られないと、特に犬の場合、ほかの入居者やペットに飛びかかったり、おしっこやフンなど粗相をしたりといった心配があるからだ。
ところが子犬が成長し、体重が増えたことで抱くのがしんどくなったり、複数頭飼っているため一匹ずつ運ぶのが面倒になったりで、ついルールを無視し、事故やトラブルにつながるケースもよく聞かれる。たとえ愛犬が大きく育ち、おデブさんになっても、ルールがあるなら抱っこが義務。飼い主には覚悟が必要だ。
この記事を書いた人
編集者・ライター
賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室