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何かと問題が起きている賃貸における家賃保証会社

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契約

最近もニュースで報道されていた保証会社の強引な「取立て行為」・・・。ご存知の方も多いかと思いますが、賃貸住宅の「家賃保証会社」の違法行為のお話しです。

 

■家賃保証会社ってどんな会社?

 

賃貸住宅を借りる場合、入居者さんの勤務先や収入という「家賃を支払える根拠」だけでは無く「家賃を支払えなかった場合の連帯保証人」を求められるのが今までは普通でした。

 

しかし「連帯保証人」を設定して賃貸契約を結んでいても、イザ滞納が発生した場合に連帯保証人に連絡をしても、効果が無い事例が増えている事や、大家さん自身が連帯保証人に直接連絡を取る手間や、交渉の大変さなどから「保証会社」を使うケースが増えて来ました。

 

この保証会社は、入居者さんの「勤務先情報・収入」などの個人情報を基に、会社の基準で入居者さんを審査をして、審査に合格した場合は「入居者の家賃滞納に備える保険」のような機能を果たす会社です。

 

補償の内容については・・・

 

  1. 滞納家賃を保証会社が大家さんに支払い、保証会社は入居者から回収する。
  2. 滞納が長引いた時の法的な手続きの補償もする。
  3. 入居者の退去時の原状回復の補償や、残置物の補償など。

 

以上のような保証が一般的なものです。但し、保証会社の補償内容はいろいろと違いがあるので、確認が必要です。

 

■保証会社の費用はどのくらいかかるのか?

 

この話も保証会社によって違いがあります。
今主流の平均的な料金を紹介しますと・・・

 

  1. 保証委託契約時に、一番最初に支払う金額は・・・家賃の50%〜100%ぐらい。
  2. 基本的に契約期間は1年という契約形態が主流。この為、更新料と言う名目で「毎年、更新料が1万円〜2万円」
  3. 家賃送金・振替の費用負担として毎月300円〜600円ぐらいの負担。

 

以上の費用を現在のシステム上では、入居者がほぼ100%負担しています。では何故、冒頭のような問題が多発しているのか?

 

①まず、保証会社の収益構造から見て行くと・・・

 

保証会社の費用の説明でもお話ししました通り、保証会社の収入となりますのは「契約時」の家賃の50%程です。家賃を5万円と仮定しても100件の契約で収入は250万円。それに対して、補償内容は平均的に家賃の2年分が謳われています。

 

家賃滞納2年分の補償をした場合、たった1件の補償で「120万円!」となります。保証会社も補償に関するノウハウや決められたシステムがあるでしょうからマルマル2年分の補償が発生してしまうケースの方がレアな事かも知れませんが、100件の契約に対して滞納などの事故が1件というのもかなり優秀なお話しでしょう。

 

すると、経営的な見地から見ていただくと・・・。昨今の経済状況から見ても、結構リスクが大きいのもお分かり頂けると思います。大手企業が進出しない理由もこの辺りに見えてくる気がします。

 

②次に、現在の保証会社の前身から見て行くと・・・

 

これもご存知の方は少ないと思いますが、ほとんどの保証会社が、金融・ファイナンス系の業態からの参入です。銀行系、ファイナンス系、サラ金系などです。

 

賃貸保証という言い方をすると、イメージ的には違って見えるかもしれませんが、内容を見て行くと、資金回収・督促・取立て・・・。ほとんど金融業の形態に近くないですか?

 

つまり、大きな業態変更も、不慣れな業態でもなく、すっと入れる感じがしませんか。こう見て行くと、結構わかり易いですね。

 

③そして、大きな問題なのが「法規制」が立ち遅れている事。

 

家賃保証を取扱う保証会社に対する法規制が現在はありません。

 

金融業の場合は「貸金業法」という厳格な法律があり、取立てにも規制・罰則が厳格に決められている為、朝な夕なに家に押しかけたり、職場に押し掛けたり・・・などという行為は、映画の中だけのお話しになっていますが、賃貸保証業界では、その映画が現在進行形なわけです。

 

更に、①でお話しした通り収益性的にも厳しい面があり、②のように保証会社は金融のプロ的な企業が多い。法規制が無い所で、ある意味好き放題の状況です。

 

④困っているのは、滞納を起こした入居者だけでは無い。

 

更に、法規制もさることながら保証内容も会社ごとにバラバラ・・・。もろもろの条件や基準を設けて、補償の免責事項なるものも会社ごとにバラバラ・・・。

 

大家さんは補償を受けられると思っていた事まで、免責になっていたり、補償の範囲外との対応を取られて実質、補償を受けられないケースもあるそうです。

 

また、保証会社同士の営業合戦がヒートアップした結果、保証契約の価格競争に端を発した過当競争→収益の悪化→会社倒産なんて事も想像できます。

 

実は、これらも「法規制やガイドライン」の存在しない事が原因です。

 

■では、これから何が起きて来るのか?

 

当然ですが、大手の保証会社が訴訟で敗訴している状況から、今後も訴訟は増えてくると思います。なによりも「法規制」に動く前触れである事はほぼ、間違いないでしょう。

 

当然と言えば当然の動きですが、消費者側に立てば良い事です。しかし、いろいろな影響も予測できます。

 

①法規制により、経営体質の甘い会社の倒産

これも、想像しやすいお話しかと思います。無理な取立て、無理な保証料金の設定などに頼った経営が、法規制によって瓦解してしまう。

 

これにより影響を受けるのは保証契約が白紙になってしまう大家さんですね。家賃保証があると思っていた所、消えてなくなってしまうわけですから大変です。

 

そして、当然そのままにしておくわけにはいかないでしょうから、入居者さんに新たな保証契約を別の保証会社としてもらう事になるかと思いますが、入居者さんにしてみれば2重の負担にしかならないお話しです。スムーズに話が進むとは思えません。

 

そもそも、保証会社の倒産に、入居者さんの責任はありません。そして、新たな保証契約をお願いしても、入居者さんの負担が増えるだけで入居者側のメリットはほぼありません。

 

大家さんにとっては、家賃保証が無くなってしまい、連帯保証人も存在しない「賃貸契約」となってしまう為、大問題です。

 

■今ご契約の保証会社、大丈夫でしょうか?

 

②そもそもの問題ですが、保証費用の負担者が変わる可能性も?

 

何の話かと言いますと、現在の賃貸保証は「誰の為に」なっているかを考えて見ますと、圧倒的に大家さんの為の保険にしか見えてきません。

 

入居者のメリットを考えても、連帯保証人が不要になる事ぐらいで他のメリットはありません。それに対して、大家さんのメリットは多いですね。

 

  • 家賃滞納の補償が2年間受けられる。
    現在の保証会社の場合、入居者が滞納を続けても大家さんは家賃を受取れる。
  • 大家さん自身が債権回収をする必要がない。
    債権者自身が保証会社になるシステムになっている為、大家さんは楽になっています。
  • 保証内容によっては、立ち退きの為の訴訟費用や手続きまで行ってくれる。
    保証契約内容にもよりますが、一般的にセットされている契約が多いです。
  • 保証内容によっては、退去後の残置物や原状回復費も負担してくれる。
    契約の内容によりますが、上限額がありますがセットされている保証もあります。

 

以上を見て頂いて如何でしょうか? この内容の保証契約って誰の為の保証契約でしょうか? 冷静に見て頂くと、大家さんの為の「保険」にしか見えないのですが・・・。この保証契約の契約金の全てを「入居者さん」が負担しているのは不自然に感じます。

 

場合によっては、保証契約の契約金の負担は「大家さん」になる可能性もありますね。今後の法制化の動き、注視していく必要がありますね。また、保証会社を利用されている方も、一度見直しをお勧めします。

 

保証会社のお話しも、ここに掲載した話ばかりではありません。今後も法制化を含めて続報を致します。

 

空室対策サイト「ウチコミ!」の詳しい説明はこちら

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この記事を書いた人

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