プロの業者も見落としがちな室外機、給湯器などの配置に注意(1/3ページ)
山田章人
2016/01/28
着工までに押さえておきたいポイント
家が完成してから「これらがこの場所にあれば美しかったのに…」と後悔しないように、着工前に以下の位置を確認しておきましょう。
(1)水回り関連…外流し、浄化槽、雨水竪樋、散水栓、排水桝
(2)計器類…ガス・水道メーター、給湯器、エコキュート、ガスボンベ
(3)そのほか…エアコンの室外機、電気・電話線の引き込み口、アンテナ、電柱
これらのなかで特に注意したいのは、電柱です。敷地内にある電柱は、場合によって移設できることがあるので、設計上場所を変えたい場合は電力会社やNTTに問い合わせましょう。
こんなトラブルには巻き込まれたくない
これらの設備の配置に気を遣わなかったばっかりに、後々からトラブルになるというのは少なくない話です。実際に、以下のようなトラブルが考えられます。
●外流しとエアコンの室外機を設置する場所が同じだったために、設計変更を強いられた
●給湯器やアンテナ、各種引き込み口が道から丸見えになってしまったために見栄えが悪くなった
●ガスボンベを道から一番遠くに設置してしまったために、交換が大変になってしまった
●計器類が車の通り道と重なるため、車が通るたびに音がする
このようなトラブルは、設計時に打ち合わせをしておけば避けられるものばかりです。外観や間取りの設計だけではなく、実際にどの位置に設備を配置するかといったところも、着工までに決めておきましょう。
この記事を書いた人
一級建築士
5人建築家コンペでの家づくり 家escort京都 代表。 省エネ住宅診断士。 一級建築士事務所にて、神社仏閣から商業建築、住宅まで幅広く設計監理業務に従事した後、独立。2005年より、それまでの経験から、いい建物づくりには住まい手と設計者、施工者の相性のよい結びつきが不可欠と考え、住生活エージェントに専念。 住まい手が、自ら相性の良い建築家と施工者を選び出すのは至難の業であるという考えのもと、住まい手目線を基準に最適な建築家と施工者を結びつける代理人を目指す。自らの立場を、販売代理店ではなく、購入代理店と位置づけている。住まい手にとって最適な住宅とは何かを考え、老後までを考えた資金計画、不動産業者とは違う目線での土地探し、まだ施主様すら気づいていない好みや個性を引き出し最適な空間を生み出す工夫など、家づくりの準備を充実させることによって、結果、生涯心地のよい住まいを手に入れていただくことをミッションとして活動している。