賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

ウチコミ!タイムズ

失敗しない家づくりの基礎知識(1/10)

注文建築でマイホームが完成するまでの流れと、いい家を建てるために注意すべき点とは?

山田章人

2016/01/20

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

家づくりは急いでよいことはない

長年の夢がかなって実現するマイホームですから、少しでも早く手に入れたいもの。とはいえ、土地選びや住宅メーカー探し、本当にほしい家のイメージづくりなどはじっくり時間をかけて取り組みましょう。

一度工事がスタートしてしまうと、家づくりの主導権は住宅メーカーや建築会社に移ってしまい、建て主ができることは少なくなってしまいます。そこで建て主にとっては、工事が始まるまでが大きな決断ができる時間となります。よりよい家にするためには、この時間に何をすべきかを押さえておかなければなりません。

実際のスケジュール感覚をつかむ

とはいえ、初めてのことなのでスケジュール感がまったくつかめないと思いますので、家づくりにおいて、建て主がいつまでに何をするのかを簡単に紹介しましょう。

(1)資金計画と土地探し
まずはインターネットや情報誌、モデルハウス見学などで情報を収集しながら、資金計画(総費用、自己資金、住宅ローンなど)を立てます。この資金計画をおろそかにすると、後々トラブルになったり、作業が停滞してしまったりするので気をつけましょう。そして土地探しをスタートし、売買契約を結びます。この時手付金として売買代金の何割かを支払うことになります。そして残金の支払いをすると同時に、所有権を移転する手続きを司法書士が行ないます。


(2)住宅の設計
土地が決まったら、住宅の設計です。住宅メーカーや建築家など、設計を依頼する会社・事務所を決め、基本プランを考えてもらうための設計着手金(数万円の場合が多い)を支払います。基本プランの提案を受け、信頼関係を築けそうであれば設計監理契約を結び、支払った着手金を契約金に充当しより細かい設計を進めてもらいます。今後、家が完成するまでのパートナーとなる業者ですので、慎重にことを進めましょう。

土地が決まらないと、設計も検討のための見積もりもできないのは当然ですが、できれば設計者に土地探しのアドバイザーになってもらうのは重要です。


(3)設計と見積もり
具体的な家のイメージを伝え、基本設計・実施設計と進んでいきます。この時、基本設計が終わった時点で基本設計料を支払うことになります。そして、見積もり(総工費・使用する材料のグレードの確認)を確認し、問題がなければ、実際に家を建てるために必要な建築確認申請(依頼したメーカーなり事務所が指定確認検査機関に申請)を行い、確認済証を交付してもらいます。同時に、実施設計料・工事着手金(工事請負金額の4分の1程度)の支払いを行ないます。


(4)工事
そして地鎮祭を執り行ない、工事の着工です。工事中間金(工事請負金額の4分の1程度)の支払いや中間検査を経て、木工事(大工工事)完了のタイミングで工事中間金を支払い、仕上げ工事に進みます。そして、工事完了時に確認申請通りに完了しているかどうか完了検査(確認申請と同様の手順)を行ない、検査済証を交付してもらいます。


(5)引き渡し
最後に、監理者・施工者・建て主立会いのもと竣工検査を行ない引き渡しとなります。引き渡しのタイミングで工事残金を支払い、その後は権利関係の登記を行い終了となります。家の大きさや発注時期などにもよりますが、半年~1年くらいのスパンでスケジュールを進めていきます。

現場は設計通りに工事を進める

このように、一度工事が着工した後は、現場では設計通りに家を完成させていく工程が続きます。ということは、この設計の時点で建て主の要望を反映していなければ、完成形にも反映されないということです。

多くの職人が出入りするタイミングもあれば、加工場での作業がメインとなる時期もあります。監理者は要所で報告をしてくれるはずなので、進捗状況に関する疑問や変更の要望を伝えるようにしましょう。

そして大事なのは、工事が始まった後も建て主が現場に顔を出すことです。建て主が訪ねてくるということは、職人たちにもその期待の大きさが伝わり、仕事に張り合いが出てくるはずです。そうなれば、結果的に良い家が完成するというわけです。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

一級建築士

5人建築家コンペでの家づくり 家escort京都 代表。 省エネ住宅診断士。 一級建築士事務所にて、神社仏閣から商業建築、住宅まで幅広く設計監理業務に従事した後、独立。2005年より、それまでの経験から、いい建物づくりには住まい手と設計者、施工者の相性のよい結びつきが不可欠と考え、住生活エージェントに専念。 住まい手が、自ら相性の良い建築家と施工者を選び出すのは至難の業であるという考えのもと、住まい手目線を基準に最適な建築家と施工者を結びつける代理人を目指す。自らの立場を、販売代理店ではなく、購入代理店と位置づけている。住まい手にとって最適な住宅とは何かを考え、老後までを考えた資金計画、不動産業者とは違う目線での土地探し、まだ施主様すら気づいていない好みや個性を引き出し最適な空間を生み出す工夫など、家づくりの準備を充実させることによって、結果、生涯心地のよい住まいを手に入れていただくことをミッションとして活動している。

ページのトップへ

ウチコミ!