もう国に任しておけない 賃貸トラブルのパイオニア的存在が 高齢者の居住問題と誰もが抱える老後問題に一石を投じる(5/6ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2021/09/24
コンシェルジュ・プラス会員
安心感に特化したサービスである。定期的な面談を通して信頼関係を深め、いつでもなんでも相談できる専属のコンシェルジュを持つことにより、頼る人がいない場合でも安心して暮らすことができる。
心配ごとをひとつひとつを共に解決し、または各種専門家への取次ぎなど解決に導くための方法を提案する。
ハンディキャップ会員
自身に軽度の知的障がいがあり、計画的にお金を管理して使うことができない場合、現在は自宅で面倒を見ている重度の知的障がいのある息子を、この先、親が歳を取って面倒をみられなくなったときの心配、または障がいのある子どもには頼れない老後が心配など、さまざまな障がいを抱える方やその家族に向けたサービスである。
個々のケースに最適な方法を共に悩みながら、法律の専門性を発揮しつつ不安を解消し、人としての尊厳を守るために、意思決定や財産管理、後見制度・信託制度利用のサポートや相談を受ける。
そのほかに、遺言作成・執行サポート・寄付先選定サポートなど、一人一人の希望通りにサポートが用意されている。
自分で決めておく重要性
「元気なうちに決めておくことが大切なんです」
と太田垣氏は言う。そして少し寂しそうに続ける。
「例えば、断捨離。若い人は、未来への希望と体力があるから断捨離ができるのかもしれない。過去にしがみついていたらきっとできないと思う。体力的に精神的にも思い出を消化し、次へ進むアクションである断捨離は高齢になってからでは難しい。高齢になると面倒くさくなるのかなぁ……」
自らの老後について決定することも一緒だろう。
日本人は『死』にまつわることをまるで何も無いように振る舞う傾向がある。直視して傷つかないように避ける。まだ終わりではない、まだ死ぬことはない。それは先のことだと後回しにする。
しかし、未来の決定をすることは体力も精神力もいるので、老後になってから、痴呆になってからでは決めることはできなくなる。そして決めていないままにそのときは訪れる。
早い段階で自分の未来についてちゃんと決めておけば、人生の終盤になって迷惑をかけたり、モノのように扱われるようなことにはならない。
「老後に備えることは、自分のこれまでを大切にすることと同じです」(太田垣氏)
この記事を書いた人
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