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賃貸の謎費用、更新料とは? 「事務手数料までくっついている!」の声にも回答(1/2ページ)

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イメージ/©︎123RF

礼金に並ぶ「謎」費用?

賃貸住宅の「謎」費用として、礼金に並んでよく挙げられるのが更新料だろう。

【参考記事】いまさらだけど「礼金」って何? まけてもらわないと損をするの?

「毎月欠かさず家賃は払っている。ほかに何かサービスを受けたわけでもない。なのに『住み続けるなら払え』って? 一体何の対価なのかまるで納得がいかない」

「携帯電話だったら長期の利用者はむしろ特典をもらえるよね?」

このような不満が渦巻くまま、更新料を支払っている入居者も少なくないはずだ。

ちなみに、礼金同様、更新料にも地域性がある。更新料が設定される物件の多い地域、少ない地域、それぞれが存在する。

例えば、首都圏・関東は多い方にあたる。「更新料のない物件には住んだことがないので、全国すべての物件にあるものだと思い込んでいました」という人も、東京辺りだとたくさんいるはずだ。

法的根拠ナシ ただし最高裁のお墨付き?

更新料に法的根拠はない。国の法令や規則に定められているようなものではない。あくまで契約当事者間での自由な意思にもとづいて約束されるものだ。そのため、述べたとおり地域性があったり、更新料設定の多いエリアでもこれを取らない賃貸住宅オーナーがいたりする。

ただし、「賃貸住宅における更新料とは何であるのか?」について、公式の定義は行われている。それを行ったのは最高裁だ。「平成23年(2011)の判決」といえば、多くの業界関係者がこれを知っている。このなかで更新料は……

「(通常は)賃料とともに賃貸人の事業の収益の一部を構成する」

「(一般に)賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有する」

このように規定されている。そのうえで……

「更新料の額が、賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものには当たらない」

すなわち、「家賃1カ月分・2年毎」に代表される、世のなかで一般的に見られるレベルの更新料に関しては、その存在に「問題はないですよ」と、最高裁判所は判断を示したかたちになっている。

後出しジャンケンはもちろんダメ

なお、当然のことだが、気をつけたいのは、上記最高裁のお墨付き(?)にあっては、これがあくまで「賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項」について、述べられたものであることだ。

つまりどういうことか?

そもそも更新料は、契約当事者間での任意によってその内容が決められるものなのだ。ゆえに、その更新料が「問題ない」と認められるためには、契約を交わす双方が、当該更新料の支払いについて明確に事前合意していなければならない。

契約書に記載がないのに「住み続けたいならこの金額を払え」と、あとからオーナーが突然入居者に迫るなどあってはならないことであり、もちろん認められるはずもない。

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この記事を書いた人

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賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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