住宅ローンが返済困難になったら? 家賃返済特約付き【フラット35】はこんなに使える!(2/5ページ)
横山晴美
2017/05/11
家賃返済特約付き【フラット35】のメリットは?
改めて家賃返済特約付き【フラット35】のメリットをまとめてみましょう。
(1)マイホームを借り上げる機関(JTI)が決まっている
(2)一度でも転借人がつけば、空室になってもJTIが一定の家賃を保証してくれる
(3)定期借家契約なので、マイホームを明け渡してもらえないということがない
自分でマイホームを賃貸に出すと、入居者が見つからないということも考えられます。当初から借入先が確保されているのはうれしいですね。
適用の流れはどうなっているの?
続いて、家賃返済特約の適用の流れを見ていきましょう。
まず大前提として、【フラット35】に申し込みをする時点で、特約についても申し込みをしておかなければならない点を知っておいてください。【フラット35】の申し込み前に制度の内容を理解して、利用するかどうかを決めておきましょう。
ただし、住宅ローンの返済が困難になったからといって、すぐに家賃返済特約の適用を受けられるわけではありません。適用の条件を流れにそってご説明しておきましょう。
(条件1)返済困窮者特例措置の条件に該当していること
まず、返済が困難になった債務者(住宅ローンを借りた人)が金融機関に適用を申請します。適用を受けるには、収入が一定の基準以下になった場合、失業した場合など、住宅金融支援機構が定める返済困窮者対応特例措置の条件に該当している必要があります。
返済困窮者特例措置の条件を満たすと、「最長15年の返済期間の延長」、「最長3年間の元本据え置き期間の設定」、「据え置き期間中の金利引き下げ」といった毎月返済額を軽減する特例措置を受けられます。困窮の度合いが深いと、より多くの特例措置を受けることができます。
この記事を書いた人
ライフプラン応援事務所代表
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー。企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。マイホーム相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓蒙活動にも力を入れている。 「自分の家計は自分で守る」をモットーに、丁寧でわかりやすい面談が好評。 また、給付金や控除など、消費者のための制度を調べるのが得意で、「ここが使いにくい」「誰のための制度なのか」などとケチをつけるのが好き。