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レトロで可愛い東欧の雑貨たち(1)

食器、紙巻オルゴール、刺繍切手…。ハンガリーのおすすめ雑貨をご紹介

パップ英子パップ英子

2016/09/18

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”レトロ可愛い”ハンガリーの陶磁器ブランド「アルフォディ」


出所 :(c)FinoMagazin ( http://www.finomagazin.com/ )

前回はハンガリーの首都ブダペストで行なわれているアンティーク市(蚤の市)についてレポートしましたが、いかがでしたか?(関連リンク: http://sumai-u.com/?p=6723 )

蚤の市では、ハンガリー国内のお宝だけでなく、スロヴァキアやルーマニアなど東欧諸国の掘り出しものを探すこともできます。東欧諸国の雑貨には、可愛くて、思わず家に飾りたくなるものが多くあるんです。そこで、ハンガリーから順に、ルーマニア、チェコ、ポーランドといった国々の、「東欧雑貨」をご紹介していきたいと思います。

北欧や西欧、南欧とはまたひと味違った魅力が詰まった東欧雑貨には、日本の雑貨ファンの皆さんにもご紹介したいものがたくさんあります。蚤の市のレポートだけではお伝えし切れなかった、とても個性的で素敵な雑貨を厳選して取り上げたいと思います。今回は、その手始めにハンガリーの雑貨をご紹介します。

冒頭の写真は、わが家の食卓に上った一品で、ライスミートボールをのせている絵皿は“マイ・プレート”です。

この太陽のような赤い柄が入ったレトロなプレートは、ハンガリーの陶磁器メーカー「Alföldi(アルフォルディ)社」のもの。ハンガリーといえば、ヘレンドやジョルナイなどの高価な陶磁器ブランドが有名ですが、東欧雑貨がお好きな方には、レトロ感満載のアルフォルディ社のテーブルウェアは人気があります。

アルフォルディ社は、1969年に国営企業として創業しましたが、1990年にフランスのGuy Degrenne(ギ・ドグレン)という企業によって民営化された食器メーカーです。ハンガリー国内のホテルで使用される食器には、このアルフォルディ社製のものがとても多いことでも知られています。


出所:http://www.aurinko-shop.com/?pid=31306938

こちらの絵皿はヴィンテージもので、ハンガリーらしいフォークロアな花モチーフ。この花柄はハンガリーを代表する民芸品、カロチャ刺繍やマチョー刺繍のなかでも必ず見つけることができます。

ハンガリー家庭ではこの写真のように、素敵なお皿を絵画のように、壁に飾り、インテリアの一部として楽しむお宅がほとんどです。

アルフォルディ社の人気の秘密は、お手頃な価格もさることながら、幾何学模様やハンガリーの刺繍模様、先ほどの太陽柄など、食器に描かれるナチュラルなモチーフや色彩に親しみや温かみが感じられるところ。ヴィンテージ感のある陶器がお好みの方には、とってもおすすめの陶磁器ブランドです。

ハンガリーのアーティスト集団が生み出す、「紙巻きオルゴール」の愛らしさ


出所 : (c)FinoMagazin ( http://www.finomagazin.com/ )

写真に映るのは、個性的な絵柄と無垢な木の手ざわりも心地よい、紙巻きのオルゴールです。

筆者がこの紙巻きオルゴールを知ったのは、ブダペストに移住して初めて迎えた冬のある日のこと。12月の間中、ペシュト側でずっと開催されていたクリスマス・マーケットを訪れたときでした。

これらの色とりどりな可愛らしい紙巻きオルゴールを販売しているのは、HoldNapután Művészeti Műhelyという、ハンガリーのアーティストグループによって結成されたワークショップ(アーティスト同士のクリエイティブ・ユニット)。彼らはオルゴールだけでなく、とても個性的なキャンドルやジュエリーも販売しています。


出所 : (c)FinoMagazin ( http://www.finomagazin.com/ )

写真をご覧ください。これは、ダイナミックなハート型の花びらやオレンジなどのフルーツを使って制作しているキャンドルです。このキャンドルは以前、クリスマス・マーケットをレポートしたときのコラムでもご紹介しました。とても大きく、個性的なデザインが可愛らしくて、火を灯さずにリビングにインテリア雑貨として長く飾っておきたくなりますね。

先ほどの紙巻きオルゴールや、こうした魅力あふれるキャンドルを制作するアーティストたちは、アーティストとして活動するだけでなく、さまざまな顔を持っています。たとえば、このオルゴールのペイントを主に手がける女性のアーティストはプロのミュージシャンでもあります。ほかにも、文学の教師をされているアーティストの方もいらっしゃるそうで、二足のわらじの方がほとんどなのだそうです。

このワークショップでは、そんな人生経験豊かなアーティストたち一人ひとりによる表現の自由を最大限に尊重するため、既成のオルゴール製品にはない味わい深さが生まれ、多くのハンガリー人たちを魅了しているのでしょう。

紙巻きオルゴールについてご存知のない方は、どのように音が奏でられるものなのか、以下の動画をご覧になってみてください。

ずっと眺めていたくなる、キュートなハンガリー切手たち


出所: (C)FinoMagazin( http://www.finomagazin.com/ )

ハンガリー雑貨で、最後に取り上げるのは、可愛らしいイラストが描かれた小さな切手たちです。ハガキや手紙に貼ってしまうのがもったいなくなるほど、可愛らしい切手たちも、ハンガリーを代表する素敵な雑貨のひとつです。

写真では表面の切手のみしか見えていませんが、この黒いシートのなかにそれぞれ同じ作者(画家)のイラストが書かれた切手が入っていました。

ハンガリーの刺繍切手は日本でも大人気

ハンガリーといえば、世界中のクラフトファンや雑貨ファンの方々にとって大人気なのが、カロチャ刺繍やマチョー刺繍といった、ハンガリーの二大刺繍をモチーフにした作品。なかでも、ハンガリーの刺繍切手は日本の雑貨ファンの間で大人気なんです。

東欧雑貨特集、第一弾としてハンガリー国内で特筆すべきアイテムをピックアップしてみましたが、いかがでしたでしょうか? ハンガリーのお隣の国ルーマニア、そしてチェコやポーランドといった東欧諸国の素敵な雑貨をこれからもご紹介していきたいと思います。

次回は、筆者の暮らすブダペストで最も有名なフェスティバルが開催されたため、そのレポート記事を2回にわたってお届けします。

ブダペストで最も有名なフェスティバルとは、9月8〜11日の4日間にわたってブダ王宮で開催された、ブダペスト・ワインフェスティバルです。

20年以上に渡り毎年1回、大々的に開催されるこのフェスティバルには、ハンガリー全土のワインが集まります。このお祭りの様子を、ワインアドバイザーである筆者のテイスティング・コメントを交えながらお伝えする予定です。

また、レポート後編では、ハンガリーワインの代表的な産地、トカイのとあるワイナリーにある、美しいヴィラのインテリアも取り上げますよ!

次回もどうぞお楽しみに!

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この記事を書いた人

“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)

ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/

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