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朝焼けが美しい音大生が住む部屋の家賃と間取り

同じ屋根裏でもこんなに違う! パリのアパート事情をご紹介

桑田 唯桑田 唯

2016/03/01

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ロフトベッドつきのコンパクトな角部屋

パリではアパートといっても、日本のアパートとは様子が違います。同じアパートであっても部屋ごとに間取りや広さも違えば、家賃などの条件も異なります。さらには部屋ごとに大家さんが異なる場合も。私が住んでいたアパートでも、部屋によって大家さんが異なり、間取りや部屋の広さ、備えつけの家具、家賃も部屋ごとに違っていました。

アパート内には、私を含めて日本人が4人住んでいました。パリのアパートとしてはかなり日本人率の高いほうではないかと思います。私以外の3人は全員、音楽留学生でした。部屋での楽器の使用が可能だったからです。
 
楽器の使用が可能でお手頃な家賃、そのうえ治安のいい場所にある物件というのはなかなか見つからないらしく、ここに住むことを決めたとのことでした。

3人のうちのひとりが、私と同じように屋根裏部屋に住んでいましたのですが、同じ屋根裏部屋といっても広さは私の部屋の半分くらい、ですが内装のリフォームをして間もないらしく、とてもきれいで過ごしやすい部屋でした。

部屋の間取りを絵にしてみたのでご覧ください。

私の部屋には普通のシングルベッドがありましたが、彼の部屋にはロフトベッドが備えつけてあり、狭い部屋でも空間が有効に使われていました。彼自身も部屋を気に入っていたようです。

また、私の部屋と同じくシャワーブースはあるのですが、トイレは共用というスタイルでした。

水回りや窓がキレイ!

私がいちばん「いいな」と思ったのは、リフォームされた水回りや窓、壁です。

キッチンは、左の写真のように天板と収納がウッド調で、シンクがホワイト。私の部屋のステンレス製のキッチンと比べると、とても暖かみのある雰囲気でした。コンロはつくりつけのものではなく、2口の電気式コンロが置いてありました。

私の部屋と同じく換気扇はついておらず、料理をするときには窓を開ける必要があります。

また、私の部屋の壁はしっくい塗りで、雰囲気はあるのですが、ところどころひび割れしていました。特に窓の周りは、窓を閉めた衝撃でポロポロと欠片が落ちてきていたのが悩みでしたが、友人の部屋には壁紙が貼られていました。

窓のサッシも私の部屋のものはかなり古く、フレームが少し歪んですきま風が入ってくるものでしたが、こちらの部屋ではしっかりしたサッシがついており、気密性が高く感じました。

クッションとローテーブルで床生活

ヨーロッパだと、床に座らず椅子とテーブルを使う生活スタイルのイメージがあると思いますが、友人の部屋にはローテーブルとクッションがあり、床で生活をするスタイルでした。友人は日本での生活と同じように玄関で靴を脱いで、部屋のなかではスリッパに履き替えていました。

私の部屋には椅子とデスクがあり、床座の生活ではありませんでしたが、土足には少し抵抗があったので、私も同じようにスリッパに履き替えて生活をしていました。同じようにスリッパで生活する場合には、入居する際に入念に床を拭き掃除することをおすすめします。

ちなみにクッションとローテーブルはもともと部屋にあったものだそうですが、モノトーンの写真のプリントがとてもおしゃれでした。

下の写真は秘密基地っぽいロフトベッド。柵がなくちょっと怖いと思いましたが、友人曰く「最初は怖かったけど、慣れたら快適」とのことでした。

また、ベッドの奥には広めのクローゼットもあり、スーツケースが収納されていました。空間をうまく活用している部屋ですね。

朝焼けの景色がお気に入り

気になるお家賃は月450ユーロです。この部屋の不満な点と、気に入っている点を聞いてみたところ、不満な点は壁が薄いために隣の部屋からシャワーの音が聞こえてくることだそうです。また、私の部屋と同じくシャワーからお湯が出る時間が短く、途中で最お湯が出なくなることがあるとのことでした。

また、狭くても部屋自体は気に入ってるそうで、なかでも特に好きなのは、窓から見える景色だそうです。上の写真は朝焼けのときの窓からの眺望です。とてもきれいですね。

同じアパート内の同じ階の部屋ですが、私の住んでいた部屋とは間取りも内装も全然違ったので、最初部屋を訪問したときはびっくりしました。日本では同じアパート内の部屋は、間取りや広さ、家賃などの条件が同じことが多いので、この違いは予想外でした。

きっと大家さんごとに部屋への思いやこだわり、お金をかけるポイントが異なるのだと思います。次回はもうひとりの友人の部屋をご紹介します。

 

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この記事を書いた人

インテリアコーディネーター

大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。

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