ソファの選び方(1) ゆったりくつろぐために必要な大きさは? 部屋に合った大きさは?
桑田 唯
2016/02/08
ソファはリビングの中心になる家具
ソファはリビングの中心になる家具です。リビングでゆったりくつろげるかどうかはソファの良し悪しで決まるといっても過言ではなく、最もこだわりたい家具のひとつですよね。また、大きな家具なので値段も高く、しっかり吟味したいアイテムです。リーズナブルなものも多く出ていますが、一生ものとして厳選して買う人も多いのではないのでしょうか。
ここでは、ソファ選びのポイントとして、どんな大きさのものを買ったらいいのか、大きさ選びの目安についてご紹介したいと思います。
ソファをどんなふうに使いたいかイメージしよう
ソファと一口に言っても、形や大きさ、張り地、テイストなどがそれぞれ違い、さまざまなスタイルのものが存在します。いざ選ぶとなると、すぐに革張りにするか布張りにするか、何人掛けにするか、という要素にばかり目がいってしまいがちです。ですが、ゆっくりくつろぐ場所であるソファは自分の生活スタイルに合ったものを選びたいところです、まずは、ご自身と家族の生活スタイルを一度振り返ってみましょう。
たとえば、ソファに座るのは1日のうちのどのくらいの時間でしょうか? テレビや映画をよく見るなら、ソファに座る時間は長くなりますから、姿勢を変えやすいゆったりとしたタイプのソファが向いています。
座面の奥行きが深いものだと、ソファの上であぐらをかいたり、寝転がったりもできて、いろんな姿勢を取れます。また、長時間座るとどうしても疲れてしまうので、座り心地にもこだわったほうがいいです。少し値が張っても、しっかりしたソファを買うといいでしょう。
また、来客の頻度なども重要です。友人や親戚が頻繁に家に来るのであれば、その分余裕を持って大きめのソファにしたり、ふたり掛けとひとり掛けのソファを組み合わせたりしましょう。
さらに、家族構成によっても適切なソファは変わってきます。子どものいる家庭なら、汚れにくい素材の張り地にして、ソファの高さは低めにしたほうが安全です。一方、膝や腰が悪い人と同居する場合は、低すぎるソファだと座りづらいため、高めの座面にしてあげるといいでしょう。
このように、ソファをどのように使うか、誰が使うのかということを一度考えてみてから、ソファの大きさや素材をイメージしていくといいでしょう。
ソファの大きさを選びポイント
人がひとり腰掛ける際に必要な幅は60〜70センチメートルが目安になっています。もっとゆったり座りたい場合は、75〜80センチメートルくらいあるといいでしょう。クッションが分かれていているソファなら、何人掛けかすぐにわかりますが、分かれていないタイプの場合は、この数値を目安にしてくださいね。
ソファの座面の幅はメーカーにもよりますが、下記のサイズがだいたいの目安になります。
ひとり掛け:60〜100センチメートル
ふたり掛け:120〜160センチメートル
3人掛け:170〜220センチメートル
こちらはあくまでも座面の幅であって、ソファ全体の幅ではないのでご注意ください。
また、ソファの奥行きに関しては、75〜90センチメートルのものが多いです。ソファの背もたれにさらにクッションを置きたい場合は、奥行きを深めにするといいでしょう。スペースに余裕のある場合は、足をまっすぐのばせるカウチタイプもおすすめ。空間にもメリハリが出ますよ。
座面の高さに関しては、生活スタイルによって変わってきますが、35〜42センチメートルのものが多いです。ダイニングチェアや作業用の椅子よりも気持ち低めで、足の裏が床にしっかりつく高さだとリラックスしやすいですよ。
ただ、ソファに関してはクッションの沈み込みがあるため実際に何センチメートルの高さが最適かは言い切れないので、自分で座ってみて確かめてみることが必須です。
さらにもうひとつ、背もたれの高さに関しても考えてみましょう。背もたれが頭の高さくらいまであるハイバックタイプのソファだと、頭と首を支えてくれるのでよりゆったりと過ごせます。映画鑑賞をするときにとても役立ちそうですよね。
ただ、ハイバックタイプのソファだと少し圧迫感が増して、お部屋が少し狭く見えてしまうのでその点はご注意ください。
以上、ソファを選ぶときの大きさの目安をご紹介しました。大きさに関しては、事前に家の搬入経路も確認しておくといいと思います。ソファを買ったけど、廊下が狭くて入れられなかった…というのは切なすぎるので。
次回は、ソファの張り地についてご紹介したいと思います。
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。