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「フィンランド」「スウェーデン」のイチオシは?

北欧インテリアを美しく彩る、人気のブランド雑貨

パップ英子パップ英子

2016/01/17

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繊細かつ色彩やデザイン・センスにあふれた北欧雑貨

(c)fFinoMagazin 人気の雑貨ブランドがある北欧4カ国

 シリーズでお届けしている北欧インテリアの世界。前回は今まで特集してきた、北欧ブランドの名作家具をいっそう華やかに彩るような、美しいテキスタイルについて取り上げてみましたが、今回もまたテキスタイルつながりで、オシャレなデザインのキッチンツールやテーブルウェアなど、インテリア・ファンに知っていただきたい魅力的な北欧雑貨ブランドをピックアップしてご紹介したいと思います。

 ヨーロッパの北部にある北欧諸国の中でも、「デンマーク」「フィンランド」「スウェーデン」「ノルウェー」の、この4カ国にある北欧インテリアや雑貨ブランドのアイテムは、繊細かつ色彩やデザイン・センスにあふれ、そのオシャレかつ実用的なつくりで、世界中の人々から人気を集めています。

 北欧雑貨の魅力は、ナチュラルな素材を使ったシンプルなデザインであること、また、それらを手に取ると、どことなく懐かしさを覚え、ノスタルジックでいて人肌のような温かみを持つところでしょうか。

 とても長くて厳しい冬を乗り越えなければならない北欧の人々は、室内での暮らしをさらに心地よく、気持ちを豊かにできるかを深く考えます。それゆえ、北欧の国々で生まれた生活雑貨も、快適かつ気持ちよく使えるように工夫して制作されたモノであふれているのでしょう。

 自然の素材を用いて、自然と溶け込む暮らしを心がけている部分も、四季を大事にする日本人の感性に通じるところがあるのだと思います。

フィンランドはマリメッコのほか、イッタラ、ムーミンが大人気

(c)flickr/Hitty Evie title: Moomin Mug Shot

 今回は北欧4カ国それぞれの人気雑貨ブランドをピックアップしたいと思います。

 まずはフィンランドから。前回、日本でも大人気のマリメッコ(Marimekko)をご紹介しましたが、マリメッコをはじめ、フィンランドもまさに雑貨王国とでもいいましょうか、魅力的な雑貨ブランドが数多くあります。

 マリメッコでは、小さなけしの花の模様である『Pieni Unikko(ピエニ ウニッコ)』のマグカップやソーサーといったテーブルウェアが人気です。

 また、日本ではアニメとしてお馴染みのあの『Moomin(ムーミン)』も、フィンランド生まれ。ムーミンのイラストが描かれたティーポットやキャニスターも、世界中の雑貨ファンからとても愛されています。

Iittala(イッタラ)の一番人気は、カラフルなOrigo(オリゴ)

(写真左)Mugs and cups - Iittala.com イッタラ公式サイトより (写真右)(c)flickr/Didriks title:Origo by iittala

 今回はフィンランドの雑貨ブランドのなかでも特に人気が高い『Iittala(イッタラ)』を取り上げたいと思います。

『Iittala(イッタラ)』は今からさかのぼること1881年に、ガラス吹き職人のピーター・マグナス・アブラハムという人物がガラスメーカーとして創業したブランドです。たくさんの湖や山々に囲まれたフィンランドという国。そんな大自然の中で生まれるIittalaのガラス製品は自然の光を反射してまばゆい煌めきを放ちます。

 Iittala(イッタラ)では代々の職人たちによる伝統と技術が今日も脈々と受け継がれ、高品質なガラスメーカーとして世界にその名を知られる存在となりました。近年ではガラスウェアのみにとどまることなく、カトラリー、食器類と、テーブルウェアの総合的なブランドとして、ますますそのラインナップを充実させています。

(c)flickr/Didriks title:iittala Taika tableware, Chilewich cranberry placemat, David Mellor English flatware, Libeco Vence napkin in Gold

 Iittala(イッタラ)のなかでも、世界中の雑貨ファンから大人気なのが、カラフルかつ、色のグラデーションが絶妙な、ボーダー柄のOrigo(オリゴ)。カラフルなラインで彩られたOrigoのマグカップやソーサー、お皿といったテーブルウェアが食卓に並ぶと、毎日の食事がさらに楽しく、豊かなものになりそうですね。

 また、Iittala(イッタラ)のデザインには、孔雀やフクロウなど、まるで童話かおとぎ話のような世界観のファンタジーなデザインもあるんです。

 それは、フィンランドのイラストレーター、クラウス・ハーパニエミが描く『Taila(タイカ)』シリーズというもの。Taikaとはフィンランド語で「魔法」を意味するそうです。どうりで、まるで不思議の国に迷いこんだかのように、ファンタジックな世界を覚えるデザインなのですね。

幸運を招く民芸品があるスウェーデン、この国のイチオシは『Almedahls(アルメダール)』

 次はフィンランドのお隣の国であり、北欧最大の面積を誇るスウェーデンから、人気のブランドをご紹介します。

 スウェーデン雑貨といえば、幸運をもたらすといわれるラッキーシンボル“馬”をかたどった「ダーラナホース」という民芸品が大変有名でもあります。

 日本だとIKEAでお馴染みのスウェーデンですが、この国にも実にさまざまな魅力あふれる雑貨ブランドがたくさんあります。数ある優れたブランドのなかから、今回、ピックアップするのは、『Almedahls(アルメダール)』という名のブランド。

半世紀以上も昔の作品がいまも新鮮に感じるほどスタイリッシュ

(写真左)出典:Almedahls アルメダール公式サイト (写真右)(c)flickr/Emma Danielsson title:almedahls

(写真左)のサイト画像の左側にあるマグカップは、PERSONS KRYDDSKÅPという柄で、このイラストはインテリア通の人たちに大変人気があるデザインです。

 そして、『Almedahls(アルメダール)』のなかで最も人気があるのが、(写真右)の右側にある魚のようなイラストのもの。SILLという名前のフィッシュ柄はブルーカラーとシンプルかつ斬新なイラストがとても印象的。Marianne Nilsson(マリアンネ・ニルソン)というデザイナーが、1955年に発表したテキスタイルです。

出典:Marianne Nilsson Sill - Trays and chopping boards 70519 : Almedahls アルメダール公式サイトより

 1955年の半世紀以上も昔の作品ですが、2016年の今日においても新鮮さを感じるほど、スタイリッシュなデザインですね。イラストに描かれている「ニシン」は、北欧では豊富な収穫量を誇る魚で、余談ですが、今日、日本に輸入される数の子(ニシンの子)は、ほとんど北欧からの輸入なのだそうです。

 SILLというフィッシュ柄のものは、カッティングボードやマグカップなどがとても人気があります。

 フィンランド、スウェーデンの知っておきたいおしゃれなブランド雑貨をご紹介しましたが、次回は残りのノルウェー、デンマークの2カ国から、知っておきたい素敵なブランド雑貨をお伝えします。

 次回もどうぞ、お楽しみに。

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この記事を書いた人

“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)

ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/

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