ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

真似してみよう! 江戸時代のサステナブルな暮らし

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

大量生産・大量消費の時代は、終わりにせねば、資源が尽きて地球が滅びてしまう……。「サステナブル」という考え方が広まっていて、まさに人類の転換点、この取り組みは実に新しく……はない! 実は、「環境」という面では、我々日本人の大先輩たちが、すでに暮らしの中で実践してきました。物をリサイクルしまくっていたのが江戸時代なんです。

目次▼❶そんなものまで!? 江戸時代の徹底したリサイクルぶり
❷江戸時代の人たちの価値観
❸ちょっとだけ江戸時代の暮らしを真似てみる

❶そんなものまで!? 江戸時代の徹底したリサイクルぶり

江戸時代、限られた物資の中から徹底したリサイクルが行われていました。そしてそのリサイクルに関わるいろいろな仕事もあったのです。

例えば……

  • トイレの排泄物を買って売る仕事
  • 溶けた蝋燭を集めて再生する仕事
  • 紙くずを買い取ったり、拾ったりする仕事
    不要になった帳簿などの製紙品を買い取って仕分けし、漉(す)き返す業者に販売する。買い取りができない者は町中を歩いて落ちている紙を拾い、古紙の問屋に売っていた。
    →古紙をブレンドした再生紙は「浅草紙」とよばれ、江戸の名産品。古紙を集める専門業者も。
    →何でも再生して売れるため、江戸の町はゴミが落ちておらず、きれいだった!
  • 建材や廃材の木っ端を集めて売る仕事
  • 古着屋や古着を回収する古着買い、古着の仕立て屋がいた
    →江戸時代の庶民のほとんどは古着を着ていた
  • 鍋のひび割れや穴があいたところにハンダを流し込み、もう一度使えるようにする鋳鉄師
  • 傘買いが骨だけの傘を買い取り、職人が張り替えてまた使えるようにして売った

集める・再生する・売るというリサイクルの工程に様々な職業が存在するのが江戸時代。これなら「仕事がない」なんて嘆くこともなさそうですね!

❷江戸時代の人たちの価値観

経済の語源は、「経世済民(けいせいさいみん)」。経済活動の目的は、個人が儲けることではなく、世のため人のために事業活動をするという意味でした。それを如実に表しているのが「三方よし」という言葉。

  • 三方よし
    「売り手」「買い手」「世間」が幸せになるように商売すること。「売り手よし」だけではダメ。品質のよいものを売って買い手にも喜ばれる。利益がでたら公共事業(橋などの建設)にもお金を出し、世間にも喜ばれる。「三方よし」を行うことで、信頼を得て、商売も持続できる。
  • 質素、倹約
    江戸時代の人たちは「質素・倹約」の生活をしていた。 徳川吉宗は、将軍なのに倹約家。1日2食で一汁三菜という慎ましい食事。このときの財政は、災害復旧でもお金を使って経済的に厳しい状況だった。吉宗は、大奥にいた4000人の女中を1300人に減らし、それも他でやっていけそうな美しい女中から解雇した。

❸ちょっとだけ江戸時代の暮らしを真似てみる

お気に入りの食器のフチが欠けると悲しい……。まだ使えるし、捨てるなんて、もったいないです! 食器が欠けてしまったら、私は「なんちゃって金継ぎ」をして使っています。

  • 絵の具だけで金継ぎ
    本物の「金継ぎ」は、準備もお金も技術も必要でハードル高し……。「陶器に使える金色の絵の具」でお皿の欠けを隠そう! ペベオの「陶器用水性アクリル絵具 ポーセン150アウトライナー」は、耐熱性・耐水性で、オーブンで焼けば、金色は落ちない。また本物の金継ぎは電子レンジが使えないけれど、これは絵の具なので電子レンジも使える! ただ金継ぎとは違い、完全に割れたものは直せないのが残念な点。
  • 靴下、洋服の穴やほつれは「ダーニング」で直そう!
    イギリス発祥の修繕方法。擦り切れたり、穴があいた衣服を、カラフルな糸で装飾することで、とってもかわいいアクセントになる!

<あとがき>
「絵の具だけで金継ぎ」も「ダーニング」もとってもオススメです! 金継ぎをしたことでアクセントになって魅力が増したり、ダーニングをすることで新しい洋服を買ったときのような新鮮な気持ちになったり。工夫して物を使い続けているという喜び「丁寧な生活している感」も味わえます!


(絵・文/ながれだあかね)

【関連記事】
メゾネットのメリット・デメリット どんな人にオススメ?
「レトロ」ってなに? ヴィンテージとアンティークの違い


仲介手数料無料の「ウチコミ!」

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

イラストレーター・ライター

武蔵野美術大学芸術文化学科卒業後、幼児教室にて絵の講師、不動産インターネットメディア事業「ウチコミ!」の広報部を経て、独立。現在はイラストレーター・ライターとして活動中。「お部屋探し」をテーマにした四コマ漫画を始め、似顔絵、結婚式のウェルカムボード、音楽をテーマにした作品を制作。水彩画を中心とした絵を描く。趣味はラジオと落語を聴くこと。 イラスト等のご依頼・ご相談は、下記URLのContactよりお気軽にお問い合わせください。 ながれだあかね 公式ホームページ https://nagaredaakane.morutto.com/

ページのトップへ

ウチコミ!