日本ホームステージング協会が「ホームステージング白書2020」を公開

日本でもホームステージングが徐々に浸透している。

ホームステージングとは、快適な住まいと暮らしを実現するためのさまざまな問題を専門知識と技術で解決することで、住まいの価値や暮らしの質を高めること。そして、インテリアや小物を活用するなどして、より快適でより暮らしやすい住まいへのイメージを演出することでもある。

ホームステージングイメージ

ホームステージング実施前

ホームステージング実施後、部屋の印象が大きく変わる ／写真提供 日本ホームステージング協会　　

ホームステージングの始まりは1970年代のアメリカ。中古住宅を売却するときに、家具や小物を設置して素敵な暮らしを想像できるような形で売りに出し、早期売却に成功したことがきっかけだ。ここからホームステージングが体系化され、現在のアメリカではホームステージングなしでは不動産は売れないとまで言われている。

日本でも不動産業界でホームステージングが注目され始めており、賃貸物件のオーナーなども入居促進のために家具やインテリアを配置しているケースなどが見られる。

そして、日本の住宅事情に合った日本独自のホームステージングを体系化し、普及活動を行っているのが日本ホームステージング協会だ。

同協会では、日本のホームステージングの状況についても調査している。北海道から沖縄まで全国のホームステージングを導入している不動産仲介・賃貸関連会社および個人オーナー、ホームステージング会社やホームステージャー（住まいにかかわる整理・収納、インテリアコーディネート、遺品整理や断捨離、物流の知識を有する日本で唯一のスペシャリスト）に、アンケートを実施。このたび実施した「第4回ホームステージング実態調査」の結果は、「ホームステージング白書2020」として、2021年1月6日から同協会ホームページで公開している。

主な調査内容は次の通り。

ホームステージング実施件数昨年対比

実績件数が昨年100％として今年100％未満、100％以上と回答した人の割合 

ホームステージング実施後成約までの期間

ホームステージング後成約までの期間（仲介）

ホームステージング後成約までの期間（賃貸）

ホームステージングにかかる費用

ホームステージングの費用（仲介）

ホームステージングの費用（賃貸）

ホームステージングの効果

ホームステージングの効果（仲介）

ホームステージングの効果（賃貸）／資料提供 日本ホームステージング協会

調査の結果、賃貸、仲介ともに95％以上が「ホームステージングは効果がある」と回答しているという。

とくにコロナ禍では、VRホームステージングやホームステージングした物件を3D撮影した映像で見られるなど、非接触型のホームステージングが新たに導入された。これにより、2020年は「多様なホームステージングの広がり」の年になったと発表している。

今後、日本でもホームステージングが当たり前の存在になっていく可能性は高い。不動産売買や賃貸業にかかわる人はもちろん、家を貸したい、売却したいと考えている人は、日本ホームステージング協会の調査をチェックしてみてはどうだろうか。