3DKが350万円! 「団地リノベ」でマイホームと投資用物件をゲット!
高橋 洋子
2016/06/02
空室の目立つ団地もリノベーションで大改装
今回ご紹介するのは、団地の1室をDIYで素敵にリノベーションしている山本誠さんの事例です。
山本さんが団地の魅力を知ったのは、結婚して3DKのマイホームを探し、埼玉県で築36年の団地の1戸を350万円で購入したことが始まりです。
驚くべきは、100円ショップ、セリアのビンを照明に用いるなど、アイデア満載なリノベーションをDIYで行なっている点です。
バイクのメカニックの仕事をしていたほど、手先が器用な山本さんは、壁に漆喰や珪藻土を塗ったり、床を張ったり、自分でできる所は自分で、プロに任せるべき電気・水道・ガスなどはプロの手を借り、リノベーションを行なっています。
現在、山本さんはマイホームのほかに、投資用に団地の2戸を所有し、1戸はシェアハウスとして、1戸はファミリー向けに貸し出しています。
安く入手できる団地の魅力
首都圏の団地のなかには100万円台で売られているものもあります。マンションと同じ3DKの広さがあっても、桁がひとつ違うほどのお手頃価格で入手できるのが団地の魅力です。
首都圏でも郊外で売りに出されている団地の多くは300~500万円台。広さは、46㎡から70㎡以上の部屋まで。団地はエレベーターが義務づけられない5階建てが多く、不便な5階ばかりが売りに出ていることもあれば、1~2階の部屋もあります。
その団地に行って、部屋を見て、「どんな暮らしができるのか?」から、入居者のターゲットを決めて、購入を決めるべきだと山本さんは言います。
100円ショップのグッズを利用したDIYで差別化
山本さんがリノベーションした部屋をいくつか拝見しました。
ファミリー向けに賃貸に出す予定の部屋は、100円ショップで見つけたかわいらしいデザインのインテリアグッズを利用して、見違えるように部屋をリノベーションしています。
ほかにも驚いたのが、自作のキッチンです。イケアで材料を6万円でそろえ、シンク台や収納棚を作成しています。
暮らし方を提案した賃貸住宅を提供
ファミリー向けにリノベーションした部屋では、リビングから外へとつながる窓の付近に「インナーバルコニー」といって、外のベランダのような感覚で利用できるスペースを設けています。
植物を育てたり、自転車を置いたりと、入居者は思い思いにさまざまな使い方ができます。
山本さんご自身、団地で暮らし、団地の住民どうしのコミュケーションを楽しんでいます。豊かな自然のなかで、採れたての野菜を使ってピザをつくるイベントを企画し、「町おこし」のような「団地おこし」につなげています。
夏は団地の住人どうし、夏祭りや盆踊りなど、実は団地には、季節ごとにさまざまな魅力があふれているのです。山本さんが手がける住まいには、そこに暮らす人が楽しくなるような工夫がほどこされています。
興味を持たれた方はぜひ、山本さんが代表を務める「団地生活デザイン」(http://www.danchi-life.com/)にお問い合わせください!
(参考記事)
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この記事を書いた人
暮らし研究所エメラルド・ホーム代表
暮らしのジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー 1979年岐阜県生まれ。 情報誌の編集、フリーライターを経て現職。空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、お得なマネー情報の研究に目覚め、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。講演・執筆・FP相談を通じて、家探しの基本から中古住宅の価値向上とリノベーションの魅力を伝えている。空き家活用に関するセミナーは3年でのべ2000名が参加し、「わかりやすくて、おもしろい。勇気がもらえる」と幅広い世代から好評を得ている。著書に『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)、『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)など。