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家づくりを成功させる業者選び(2/4)

業者と営業マンの実力を測るにはここをチェック

菅 正秀菅 正秀

2016/01/26

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現場を公開している業者は強い

 まず、家を建てたいと思ったときに行く場所といえばモデルハウスがあります。このモデルハウスにはさまざまな形態があり、業者が引渡し前の家に家具を持ち込み見学させているものや、複数の業者がテーマパークのように見学させているものなどがあります。

 そのモデルハウスは、実際に生活できるように家具・電気製品などで装飾されていることから、真の姿はいまいちわかりません。そこでおすすめなのが、候補業者が絞れてきたところで現地見学会に行くことです。

 現地見学会とは、モデルハウスや実際の家ができる途中を見ることができる機会。この状態を見せられるということは、人に見せても恥ずかしくない仕事をしている証明にもなるので、周囲の評判もいいはずです。家づくりの現場を公開できる業者、これはひとつの目安になります。

経験者の話を聞く

 モデルハウスや現地見学会で、自分の目で業者の仕事ぶりを見ることも大切ですが、実際にその業者で家を建てた人の話も貴重です。

 たとえば、地元密着型の業者であれば、多くの人がその業者で建てているはずなので、いろいろな評判が聞こえてくるでしょう。そして、現在建設途中の家があれば、訪問してみるというのも手です。

 この場合は敷地のなかには入れませんが、交通整理のしかたや職人たちのマナーなどが確認できるので、本当にこの業者に自分の夢への一歩を任せていいのかどうかを判断する参考になると思います。また、1日の作業が終わっているタイミングでも、資材や道具がきれいに整理整頓されていると安心感が増すはずです。

一番身近なパートナー・営業マンの存在

 家づくりは、職人だけに任せるわけではありません。その職人たちに、建て主の要望をきちんと伝える営業マンの善し悪しも家づくりと密接に関係しています。

 身だしなみや不動産知識、レスポンスの早さなど、ビジネスマンとしてのマナーも大切ですが、一番重視したいのは「建て主の立場に立っていろいろな提案をしてくれるか」です。この部分が欠けていては、建て主が心から安心することはありません。

 一生に一度の大きな買い物ですから、十分納得した上で家づくりをすすめたいもの。そのような時に、建て主と同じ目線でいてくれる営業マンがそばにいるのといないのとでは大きな違いが出てきます。

 そのような営業マンは売り上げも上位にいるはずですし、社内での発言力も強いことが多く、建て主の強い味方になってくれる存在です。

断るタイミングも重要

 建て主目線でいろいろなアドバイスをくれる営業マンと実力的にも申し分ない業者が見つかってからは、具体的な家づくりのスケジュールを組んでいきます。

 このときに複数の業者に当たっていた場合は、他業者の営業マンからも営業電話が何度もかかってくるかもしれません。図面を作成してもらったり、営業マンの人間性がよかったりすると、断ることに抵抗があるかもしれませんが、そのようなときは「知り合いの業者に頼むことになりました」「上司が紹介してくれた業者に決めました」など、強い人間関係を理由に断ることで、相手にも納得してもらえるはずです。

 このように、営業マンとのグッドコミュニケーションを構築していくことも、家づくりをしていくうえで重要な要素になります。この先、数カ月に渡って一緒に歩んでいくパートナーですから、お互いの意見を尊重しながら夢の実現へと向かっていきましょう。

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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