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形状によって大きく違う屋根の性能

本当のいい家づくりは屋根づくりで9割決まる

岩崎未来

2016/03/31

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屋根にはいろいろなタイプがあるんです

 家を建てる際、外壁や内装のデザイン・材質にはこだわるけれど、屋根のことまでしっかり考えている人はどれくらいいるのでしょうか。建ててしまえばあまり見えない「屋根」ですが、実はいろいろな形状があり、その形状ごとにメリットやデメリットが存在します。

 雨・雪・日差しから家を守ってくれる「屋根」。実はかなり大事な部分なのです。

勾配が強いと水捌けはよいけれど…

 それでは、屋根の種類とその特徴について見ていきましょう。

(1)三角屋根
 よくみなさんが家の絵を描くときに使う三角屋根は、「切妻屋根」というもの。2面のシンプルな構造で、勾配が強く水はけもよいため、メンテナンスも楽ちん。しかし、この形状を使わざるを得ない場合がある豪雪地帯などは別として、それ以外の地域ではデザイン性を求めた結果として「切妻屋根」は影を潜めつつあります。

(2)寄棟屋根
 かわりに最近主流になっているのが、屋根のてっぺん(大棟)から4方向に屋根が分かれる「寄棟屋根」。4面あるので切妻屋根より立体的に見え、天井も広くなります。しかし、てっぺん部分と下棟部分をつなぐ“かき合い”という部分で雨漏りが起きやすいほか、そのつなぎ目の板金加工に手間がかかり、メンテナンス費用も高めです。

(3)片流れ屋根
 また、片側だけに屋根が流れる「片流れ屋根」も主流になってきています。切妻屋根を真ん中で真っぷたつに割った形状です。狭い敷地でも合理的に、モダンに見える形状として、若い世代を中心に人気です。

 シンプルな造りなので工事費用も安く、メンテナンスも簡単ですが、やはりデメリットも。片流れになっているため一方向のみに雨水が流れてしまい、豪雨のときは雨桶が溢れてしまう、というトラブルが起きやすいようです。定期的なチェックを心がけましょう。

最近多い「陸屋根」はおしゃれだけど…

(4)陸屋根
 屋根に勾配がなく平らなものを「陸屋根」といい、最近では一般住宅にも増えてきました。キューブ型の家や鉄筋コンクリート造の家など、デザイン性に富んだ家に採用されることが多く、屋上を設けることができるのも人気の理由です。

「水平なので風の影響が少なく、雨漏りの心配もない」と説明されることも多いようですが、実はデメリットも大きいのはまだあまり知られていない事実。

 勾配がないため水の流れが悪いのはもちろん、ゴミも溜まりやすく、雨樋が詰まったり、長期間溜まった水やゴミの影響で雨漏りしたりすることも多いのです。頻繁なチェック&メンテナンスが必要になるのはもちろん、一般住宅の屋根には実はあまり向かない形状です。

 意識しないとなかなか目のいかない「屋根」ですが、このような情報を知ってから街中を歩いてみると、実にさまざまな種類の屋根があることに気がつきます。見えにくい部分とはいえ、屋根の形状や素材で家の印象はガラリと変わりますし、耐久性もかなり変わってきます。

 今回は屋根の“形状”についてお伝えしましたが、次回は“素材”についてご紹介したいと思います。お楽しみに。

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この記事を書いた人

住宅ライター

「1級建築技能士」という国家資格を保有する昔気質の職人を夫に持つ「大工の嫁」。群馬県在住で鹿児島県出身。 都内の大学卒業後、出版社や編集プロダクションに勤務し、さまざまな実用書・書籍を手がけた後に独立。間取り図や住宅情報誌などを見るのは趣味のひとつで。都内在住中、10年で6回の引越しを経験。その後、結婚し、第一子出産後、夫の故郷である群馬県に移住。 第二子妊娠中の今、毎夜夫の仕事話を聞きながら、マイホームへの夢を募らせている。

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