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借りようとしている物件に「抵当権」 入居して問題はない?(1/3ページ)

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イメージ/©︎erix2005・123RF

抵当に入っている物件を借りることに心配はない?

「先日、賃貸の部屋探しを終え、不動産会社の窓口で建物賃貸借契約を交わしてきました。間もなく引っ越しです」という人から、こんな質問を受けた。

「ところで、この部屋がある賃貸マンションなんですが、抵当権が設定されているんです。住んでいて、何か問題はあるんでしょうか?」

そこで、重要事項説明書を見せてもらうと、たしかにこうある。

登記記録に記載された事項……所有権以外の権利に関する事項(乙区)
「有」
「抵当権」


重要事項説明書のイメージ/編集部撮影 

さらに、添えられた登記事項証明書(建物)の写しを見ると、この抵当権は数年前に設定登記されたもので、もちろん現在も抹消されずに「生きて」いる。つまり、このマンションは、いわゆる借金のカタとして、抵当に入った状態だ。ちなみに、抵当権者は某金融機関。そこからお金を借りているのはこの物件の所有者。すなわち、大家でありオーナーだ。

そこで、「不動産会社の担当者は、重要事項説明をしてくれた際に、どう言っていましたか」と質問者に尋ねると、「(担当者曰く)ややこしくなるんでここの説明は省いちゃいますね。でも、全然気にしなくていいです」だったそうだ。なるほど。

しかし、「気にするな」と言われても、やはり人によっては気になるこの件について、当記事で説明していこう。

部屋を追い出される可能性はある

結論から言うとこの物件の場合、上記の質問者である入居者(Aさんとする)は、将来、その意に反して部屋を追い出される可能性がある。その時点での物件所有者から、「出て行ってほしい」と、法に基づき正しく要求され、それに従わざるを得なくなる可能性が、少ないがゼロではないのだ。

すると、どんな場合にそれが現実となるのだろうか?

答えは、こうなる。

1.上記、この物件がカタとなっている借金の返済が滞り、それにより抵当権が実行され、物件が「競売」にかけられる。その手続きが終了する

2.競売により物件を買い受けた人が、新たな所有者となることで、従前の賃貸借契約が消滅する(以前の所有者とAさんとの間に結ばれていた契約が、当然のこととして無くなる)

3.新たな所有者が、何らかの理由や考えによって、Aさんとの間に賃貸借契約を結ばないことを決断する

つまり、通常レアケースながらも仕組み上ありえないわけではない、この1~3の流れがもしも成立した場合、Aさんは、「結んでいた従前の賃貸借契約が消滅」+「新たな契約が結べない」ことにより、せっかく見つけた今回の物件を明け渡さなければならなくなる。

つまり、逆に言えば、こういう可能性がゼロではないので、重要事項説明書には「登記記録に記載された事項」もちゃんと盛り込まれているというわけだ。

これは理不尽なようだが、仕方がない。なぜなら、順番としてAさんは、上記抵当権の存在も含んだ内容の重要事項説明を受け、それを記した書面ももらい、納得したうえでこの物件の賃貸借契約を結んだことになっている。なので、上記の流れが万が一実際に起きてしまった場合は、大人しくこれに従わなければならないということだ。

ただし、大事なポイントだが、上記が成立するのは、あくまで物件が競売にかけられ、競落された(競り落とされた)場合においてのこととなる。あとで説明を加えるが、任意売却の場合はそうはならない。

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この記事を書いた人

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賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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