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結局のところ「敷金」は返ってくるのか? 答えは契約書に書いてある(1/5ページ)

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イメージ/©︎zephyr18・123RF

敷金は返ってくるのか?

賃貸住宅をめぐっての入居者・オーナー間の争いの中で、もっとも起こりがちなもの(だったもの?)が、原状回復に絡んだ敷金返還トラブルだ。

賃貸住宅を貸すオーナー(大家・貸主)側から、退去しようとする入居者に対して、「あなたが部屋を傷つけたり、住んでいる間に部屋が汚れたりした分の修繕費やクリーニング費用を払ってください。ついては、預かっている敷金からその分を差し引きます」

対して、入居者側からの、「納得できない。敷金はちゃんと返してくれ!」

こうした争いが繰り広げられるといったかたちだ。そのため、現在、賃貸住宅に暮らしていて、「私が預けている敷金って、どのくらい返ってくるんだろう」と、心配している人もたくさんいるだろう。

その答えだが、いまは大抵、皆さんの手元にある賃貸借契約書に書いてある。

クリーニング特約を探そう

では早速、契約書をめくってみよう。そして、書かれているなかから「特約」を探してみてほしい。なお、契約書の構成は、物件によりさまざまだが、基本的に以下のことは特約に書かれている。例えば、こんな具合だ。

(ケース1)
退去時、室内クリーニング費用〇万〇千円を借主は負担する

(ケース2)
退去時、室内クリーニング費用は借主の負担とする

読んで字の如くだ。こうした記載があるのであれば、これこそが、さきほどの疑問に対する答えとなる。

まず、ケース1……

見てのとおり、あなたはもう「詰んでいる」。〇万〇千円の支払いをすでに約束しているのだ。いわば、これは問答無用の決めごとだ。たとえ部屋を一切傷つけず、きれいに使用したとしても、そのことは基本として関係ない。そのうえでこの金額は、通常の流れでは敷金から差し引かれることになるだろう。

ケース2……

1と同様に、こちらでもあなたはすでに退去時の負担を約束している。ただし、金額は決まっていない。なので、想定より多額になるのか、ならないのか、結果は退去時まで分からない。とはいえ、決まっていない以上は、ケース1に比べ、話し合いの余地は広いともいえるだろう。

というわけで、こうした約束がある場合、いずれにしてもあなたの敷金は預けた額のままでは返ってこない。いくらか減らされるか、運が悪ければ、全額返って来ないこともあるだろう。残念!

ちなみに、こうした決めごとを「クリーニング特約」もっと正確には「通常損耗補修特約」などと呼ぶ。

なおかつ、この特約を設定する物件が、実は、近年非常に増えた。なぜなのか? 理由は、皮肉なことだが、国が入居者の保護を一生懸命に進めてくれたからだ。

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この記事を書いた人

編集者・ライター

賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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