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子どもを危ない建物に住まわせるな 「築年月」を気にするべき一番重要な理由 (1/4ページ)

朝倉 継道

2021/07/16

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イメージ/©︎morris71・123RF

要チェックの重要項目「築年月」

賃貸住宅を探す際、不動産ポータルサイトなどで広告を見ると、そこには家賃や間取り、駅徒歩分数など、さまざまなデータが列記されている。そのうち、最も注意を怠らずチェックしておくべき重要項目といえばなんだろうか? 私の答えは「築年月」だ。これは決して譲ることはできない。

大事なわが子を大学に通わせるために東京へ送り出す。その住まいを借り与える際、親が必ず気にかけておくべきデータとはなんだろう?

繰り返す。築年月だ。

なぜなら、これこそが唯一、賃貸物件広告に示される物件概要のなかにあって、その建物が建てられる際に適用された「耐震基準」を特定、またはその手掛かりにすることができる貴重なデータだからだ。

木造住宅の性能を分ける3つの耐震基準

耐震基準といえば、不動産や建築周りの仕事をしているプロなら誰でもその言葉を知っている。意味は単純で、地震の揺れに対し、「この基準以上の強さで耐えられる建物をこのように造りなさい」とする国による定めだ。

この耐震基準は、1981年に抜本的な改正を経て強化されたのち、木造住宅についてはさらに2000年にも内容が拡充されている。そのため、これら2つの年を境に耐震基準は、木造においては以下の3つに分かれるかたちとなっている。

なお、鉄筋コンクリート造などでは「新」が現行となり、2つに分かれるわけだが、当然ながら「旧」は地震の揺れに対し最も脆弱だ。対して、木造においては00年基準は最も強靭ということになる。

なお、上記で注意したいのは、「建築確認された」の部分となる。どの基準が適用されているかは建物が完成した日ではなく、建築確認年月日をもって判断することになる。

建築確認とは当該建築計画の合法性や、建物の性能が法に沿うかたちで正しく確保されているかについて、行政が着工前に事前確認する手続きのことをいう。実質上、建築許認可制度といっていい。

なので、工事に要する期間を考えると、例えば81年の秋以降などに完成した建物でも、建築確認日は5月31日以前となるケースが多数ある。すなわち、これらにあっては旧耐震基準が適用されているというわけだ。

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この記事を書いた人

コミュニティみらい研究所 代表

小樽商業高校卒。国土交通省(旧運輸省)を経て、株式会社リクルート住宅情報事業部(現SUUMO)へ。在社中より執筆活動を開始。独立後、リクルート住宅総合研究所客員研究員など。2017年まで自ら宅建業も経営。戦前築のアパートの住み込み管理人の息子として育った。「賃貸住宅に暮らす人の幸せを増やすことは、国全体の幸福につながる」と信じている。令和改元を期に、憧れの街だった埼玉県川越市に転居。

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