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実は部屋の印象を決めるふすま――DIYできるふすまの張り替えのポイントと注意点

内村恵梨

2021/04/16

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写真/匠アカデミージャパン

和室の押し入れや、部屋と部屋の間仕切りなどに使われるふすまは、実はかなり目につきやすく、部屋の印象を左右するもの。黄ばんでいたり破れていたりすると、お部屋全体が古臭く、暗い印象になってしまいます。

今回はそんなふすまの張り替えにかかる費用やDIYの方法をご紹介します。

ふすまの張り替えを業者にお願いするといくらかかる?

ふすまの張り替えにかかる費用は、ふすまの種類や選ぶふすま紙の種類にもよりますが、一般的に片面一枚で3000~4000円程です。なかには片面1800円程で張り替えてくれるところもあるようですが、その場合はふすま紙の種類が選べなかったりします。

押し入れの場合、ふすまが2枚あり、裏面(押し入れ側)もあるので、片面一枚の価格×4枚分と考えます。

DIYでふすま張り替えをする前に確認しておくべきポイント

ふすまには種類があり、種類によって張り替えの方法やできることに違いがあります。まずは張り替えたいふすまがどの種類なのか、確認しましょう。

1.本ふすま(和ふすま)
昔からある代表的なタイプのふすまです。木の格子状の骨組みに、和紙が下張りしてあり、その上にふすま紙が重ねて張ってあります。全体を持ち上げると軽く、骨組みを手で感じることができます。骨組みの間は空洞なので穴が空きやすいです。

2.戸ふすま(板ふすま)
木の格子状の骨組みの上に合板が張ってあり、丈夫なタイプのふすまです。重量があり、枠は外せません。和室と洋室の間仕切りに使われることが多いため、洋室側は壁紙、和室側はふすま紙が張られていたりします。

3.発泡スチロールふすま
量産タイプの襖です。木の骨組みはなく、プラスチックの芯材にアルミ箔が張られ、その上にふすま紙が張られています。枠はボンド付けのため外せません。

4.段ボールふすま
量産タイプのふすまです。木の骨組みはなく、段ボールの芯材にアルミ箔が張られており、その上にふすま紙が張られています。枠はボンド付けのため外せません。

ふすま紙の種類

ホームセンターやネットショップでは、さまざまなDIY用ふすま紙を探すことができます。ふすまの種類によっては使用できないふすま紙タイプもありますので、購入時には注意が必要です。

●のり貼りタイプ
糊のついていない状態で売っているふすま紙です。別途でんぷん糊を用意し、ハケで塗って貼りつけます。
価格:ふすま2枚分で1200円程
※段ボールふすま、発泡スチロールふすまにはこの張り替え方法は推奨されていません。

●再湿タイプ
切手のように、濡らして糊を戻してから貼り付けるタイプです。
価格:ふすま2枚分で1200円程
※段ボールふすま、発泡スチロールふすまにはこの張り替え方法は推奨されていません。

●アイロン貼りタイプ
ふすま紙の裏に、熱で溶ける糊がついていて、アイロンで押さえながら貼り付けていくタイプです。枠を外さずに貼ることもでき、初心者にもおすすめです。次に張り替えるときもアイロンをかけながら剥がすことができます。
価格:ふすま2枚分で2000円弱
※発泡スチロールふすまは熱に弱いのでこの方法はNG

●粘着(シール)タイプ
シールになっており、剥離紙を剥がしながら貼り付けていくタイプです。枠を外さずに貼ることもでき、初心者にもおすすめです。
価格:ふすま1枚分で2000円弱

●両面テープタイプ
付属の両面テープで貼るタイプのふすま紙です。
価格:ふすま1枚分で2000円弱

●生糊つきビニールクロス
壁の仕上げ材に使われているクロスを、ふすまに貼ることも可能です。
価格:ふすま2枚分で2000円程
※段ボールふすま、発泡スチロールふすまにはこの張り替え方法は推奨されていません。

このように、いろいろとふすま紙の種類はありますが、ふすまの種類によっては適していないものもあります。

段ボールふすまと発泡スチロールふすまは、芯材が弱いため、水分を含む施工方法だと乾燥時にふすまが反ってくる場合があります。本ふすまも乾燥時に木が反る可能性があるため、基本的には両面張り替えがおすすめといわれています。

実際には、ふすまが反ってしまうかどうかはふすまの状態などによるので、必ず反るわけではなく、ときどき反ることもある、という感じです。


ふすまにビニールクロスを貼ったケース

本ふすまに貼る際の注意点

築古戸建などでよく見かける本ふすまは、枠が外せるので、できれば外して貼ることをおすすめします。

というのも、本ふすまの場合、袋張りといって、外側だけに糊をつけて真ん中には糊が塗られていません。なので、枠を外さずにふすまを貼りカットをする際、うっかり元の障子紙にカッターが入ってしまうと、下の古いふすま紙ごと全部剥がれてきてしまうことがあります。

なんらかの理由で枠が外せない場合は、枠に地ベラや定規をしっかり当て、枠の方にクロスを多めに残して切ると失敗しにくいです。

また、元のふすま紙が劣化していると、クロスなどを上貼りした際に、乾燥でクロスが縮む力に耐えられず、下の古いふすま紙ごと剥がれてくることもあります。

筆者は本ふすま15面にクロスを貼りましたが、そのうち2面は貼った数日後に、古いふすま紙ごと剥がれてきてしまいました。


剥がれてきてしまったクロス

いかがでしたか?

このように、ふすまは種類と貼る方法の組み合わせによって、ふすま全体が反ってしまったり剥がれてきたり、といったリスクもあります。

こうした理由から、業者さんにお願いすると、「クロスは貼れない」と言われてしまうことが多いです。やはり、元々の伝統的なふすま紙の張り換え方法が、一番きれいで確実なので、プロとしては推奨したいということなのでしょう。

それでも自分で好きなふすま紙やクロスを貼ってみたい!という方は、ぜひチャレンジしてみてください。普段開け閉めするふすまを見るたびに、愛おしい気持ちになりますよ。

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この記事を書いた人

匠アカデミージャパン 事務局長 (運営:株式会社イマジンプラス)

匠アカデミージャパンは2016年に開校した内装リノベーションのスクール。 単にDIYのノウハウを教えるスクールではなく「人生100年時代の大人の学び直し」の場として、副業やセカンドキャリア、定年後の生き生きとしたライフスタイルに生かせる技術を身につけることを提唱している。 講習内容は、クロスや床材の張り替えや、賃貸住宅大家さん向けワンルームの原状回復コースなど、まったくの経験のない方に対してDIYを超えた職人の技を伝授。照明プランニングや内装コーディネートのセミナーなども開催中。 http://www.takumi-ac.jp/

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