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新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う持続化給付金や雇用調整助成金、特別定額給付金などの税金について

野田洋介野田洋介

2020/07/07

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イメージ/©︎Eiko Tsuchiya・123RF

〇はじめに

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、事業者や個人の方に国や地方自治体から持続化給付金や雇用調整助成金、特別定額給付金などさまざまな助成金や給付金を多くの方が受け取っているかと思います。これらの助成金や給付金についての課税関係や計上時期について紹介します。

〇法人が受け取る助成金、給付金

新型コロナウイルスによる助成金や給付金に関わらず法人に対してはさまざまな助成金や給付金が存在します。法人が受け取った助成金や給付金(雇用調整助成金、持続化給付金、地方自治体の休業協力金など)は原則として課税対象として収益に計上されます。ただし、消費税は課税されません。

〇個人が受け取る助成金、給付金

個人が国や地方自治体から受け取った助成金等については、支給根拠となる法令等や所得税法の規定により非課税とされるもの以外は所得税の課税対象となります。

① 特別定額給付金
国民1人につき10万円が給付される特別定額給付金は新型コロナウイルス対応国税関係臨時特例法の規定により非課税所得となります。
また、児童手当受給世帯に対して上乗せ支給される子育て世帯への臨時特別給付金も非課税所得になります。

② 所得税が課税される助成金、給付金
非課税所得とされない助成金や給付金は、事業所得等、一時所得、雑所得のいずれかの所得として課税されます。

・事業所得などになるもの
持続化給付金や雇用調整助成金、小学校休業等対応助成金、東京都の感染防止給付金などのような、個人事業者の収入の減少に対する補償や、支払賃金などの必要経費の補填を目的として支給される助成金や給付金は、事業所得として課税されます。

・一時所得になるもの
すまい給付金地域振興券などのように、臨時的に一定の所得水準以下の人に対して支給されるなど、事業に関連しないもので一時に支給される助成金や給付金は一時所得として課税されます。

・雑所得になるもの
事業所得等や一時所得に該当しない助成金や給付金は雑所得として課税されます。

〇収益計上のタイミング

一般に政府や地方自治体から支給される助成金や給付金の多くは、申請から支給決定、さらに実際の入金まで時間を要します。

そのため、収益計上する時期に注意する必要があります。助成金や給付金を収益計上する時期は、実際に入金された時ではなく、助成金や給付金の支給決定通知書が事業者に到着したときになります。また、支給決定と入金が決算期をまたぐ場合には、期末に未収入金として収益計上する必要があります。

個人が受け取る助成金や給付金の例及び課税、非課税の一覧(黄色の部分は新型コロナウイルス感染症等の影響により創設されたものです)

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この記事を書いた人

税理士

昭和58年8月石川県金沢市生まれ。 平成18年3月法政大学工学部を卒業しその後会計事務所に就職。 平成24年12月に税理士試験を合格し平成25年4月税理士登録。 平成29年7月に株式会社アグラデッソ会計事務所、野田洋介税理士事務所開業。 開業後も法人・個人事業者の会計、税務顧問によりタックスプランニングや資金繰りコンサルティングを行う。その他、相続対策・事業承継・組織再編・IPO支援等中小企業や個人のコンサルティングを行っている。

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