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ケース別、住宅ローンの考え方(2)

将来、共働きを止めるなら変動金利型を選ぶのは危険です

小島淳一

2016/02/26

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将来の家計を見通して金利タイプを選択しよう

 住宅ローンの毎月返済額を決めるときは、現在の収入だけで考えないことが重要です。現在の状況だけを考えて決めてしまうと、住宅費のために生活費を削らなければならなくなる恐れがあります。

 万が一生活が成り立たなくなれば、せっかく手に入れたマイホームを手放すことになってしまうかもしれません。もっと悪い場合、家庭内のトラブルにつながってしまうおそれもあります。

 そのような事態を避けるためにも、ここでは将来的な年収の減額まで考えた金利タイプの選び方を、Kさんご夫婦の事例をもとに説明していきます。

 32歳のKさんは、今年ご結婚されたばかり。ゆったり子育てできるようマイホームの購入を希望しています。現在はKさんも奥様も正社員として働いており、家計には余裕があるのですが、近い将来、子どもが生まれたら奥様は退職される予定だそうです。

 その後は、Kさんひとりの収入だけで生活していくことになります。将来的に一家の年収がダウンするKさんのような場合、どのような金利を選べばよいのでしょうか。

現在の家計には余裕があるけれど…

 共働きのKさんご夫婦の場合、現在の家計には余裕があります。しかし、奥様が退職されるタイミングと、子どもの教育費がピークを迎えるタイミングで、収入が大きく減ったり、支出が大きく増えたりといった変化が予想されます。

 そうした変化はある程度は予想できますが、たとえば子どもが私立の学校への進学を希望したり、Kさん自身の収入に変化があったりといった、予想しきれない部分もあります。

 深く考えずに現在の状況だけを見て、つい返済額を高く設定してしまい、将来の家計に負担をかけすぎる…、ということがないよう、初めから余裕のある返済額に抑えておくのがよいでしょう。

将来の返済額が大きくなる金利タイプは避けるべき

 Kさんのようなケースに限らず、住宅ローンを組む場合は、将来の返済額が大きく上がっていく、または上がる可能性のあるタイプを選ぶのは危険です。収入減や支出増のタイミングで返済額が上がった場合、家計の負担が大幅にアップするリスクが重なってしまうためです。

 おすすめなのは、完済まで返済額が変わらないような金利タイプです。長期の固定金利型を選んでおけば、たとえ収入の減額や支出の増額があったとしても、住宅ローンの返済額は変わりませんので、比較的対応もしやすいでしょう。

 固定金利型を選ぶと、変動金利型よりは金利が高くなってしまいます。しかし、史上最低ともいわれる低金利時代。将来的に金利の上がるリスクのある変動金利型を選ぶメリットはほとんどないといっていいでしょう。

 楽観的な返済計画を立てた結果、住宅ローンの返済ができなくなってしまったらどうなるでしょうか? 子どもが幼いころから何年間も続けてきた習い事をあきらめさせなければならないかもしれません。希望する進路があっても、学費の負担を理由に別の道を選ばせなければならなくなるかもしれません。

 そうした事態を避けたいと考えるなら、住宅ローン申し込み時に、まずは候補として長期固定金利型を検討してみましょう。

 それでも予想外に年収が減ってしまうことがわかった場合や、実際に突然収入が減ってしまった場合などは、返済スタート後にとれる対策もあります。返済期間、返済金額の見直しもできます。そちらについては、別の項目で詳しくご紹介していますので、参考にしてください。

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この記事を書いた人

ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定)、相続診断士

1970年生まれ。神奈川県海老名市出身。 早稲田大学商学部を卒業後、93年、「海賊とよばれた男」の出光興産株式会社に入社。特約店経営改善計画からマーケティング・SS現場の増客増販まで一連のガソリンスタンド事業に携わる。福島県山間部での集客イベントでは3日間でガソリン10万ℓを売上、全国優秀店表彰へ導く。 その後、2000年にヘッドハンティングされソニー生命に入社。社内表彰やMDRTに連続入会、営業職最高位エグゼクティブライフプランナーに認定される。 現在は、金融機関に属さない独立系FP会社:ライフワーク株式会社の代表として、リスクマネジメントコンサルティングを中心に、各種セミナー講師として活躍中。

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