地方創生ってなぜ必要なの? 移住支援金とは?
ながれだ あかね
2023/05/16
自然が豊かな地方に移住したいという憧れは、都会に住む人であれば一度は感じたことがあるのではないでしょうか。人と人との助け合いや温かさなど、都会では味わえない素晴らしさもある反面、すでにあるコミュニティに溶け込むということは、とても難しいものかもしれません。「地方創生」は国をあげて取り組んでおり、移住したい人を応援する・橋渡しをしてくれる仕組みがあります。
❶地方創生ってなぜ必要なの?
1.東京に日本の人口の約3割が生活している「東京一極集中」。
この形は、いざというとき災害時のリスクが高いので、分散させた方がいいという狙いがあります。
2.少子高齢化で人口が減少してしまうと、働き手が少なくなってしまいます。労働力が不足すると経済の衰退にもつながります。地方は特に人口減少が進むスピードが速いので、そこに歯止めをかけて地方経済を活性化させたいのです。
人が安心して暮らせる&魅力のある地域が増えていけば、都心で生きる以外の人生の選択肢が増えて、自ずと人は分散していきます。その地域への往来も増え、経済は活性化! 都心は満員電車も解消されるし、「地方創生」たしかにいいことづくめですね。
❷移住支援金とは? 条件不利地域ってどんなところ?
—移住支援金とは?—
現在東京23区に在住または通勤する人が、東京圏外もしくは条件不利地域へ移住して企業・就職を行う場合に交付される支援金です。
支援額は単身者が60万円、それ以外が100万円以内です。
—条件不利地域ってどんなところ?—
条件不利地域とは、地形・気候・交通など自然的、社会的条件が、農業の継続・発展に不利な地域のことです。ちなみに東京都にも条件不利地域はあります。
・ 東京都:檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈村、青ヶ島村、小笠原村
移住支援金では、東京圏の条件不利地域(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)に既に住んでいる方は、そこから他の条件不利地域に移住しても支援の対象にはならないようなので注意が必要です。
❸移住支援金を受けるための条件とは
<条件・対象者>
- 東京23区の在住者または東京圏から東京23区へ通勤している者
- 移住直前の10年間で通算5年以上、東京23区に在住または東京圏(条件不利地域を除く)に在住し、東京23区へ通勤していた者
<移住先での条件>
- 東京圏外または東京圏のうち条件不利地域の市町村に移住すること
- 移住先で
1.地域の中小企業への就業
2.テレワークにより移住前の業務を継続
3.地域で社会的企業などを実施
(※都道府県における本事業のマッチングサイトやマッチング拠点を活用) - 移住支援金の申請が転入後、3ヶ月以上1年以内であること
- 申請後5年以上、継続して移住先市町村に居住する意思があること
参照:内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生
https://www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html
※ちなみに、移住支援金を受け取れるかどうかは
移住先の市町村ごとに決まっています。たとえば、青森県の場合は40市町村のうち全市町村が対象。山梨県では27市町村のうち26市町村が地方創生移住支援事業の対象となっています。移住したい地域の情報をしっかりと確認する必要がありそうです。
※移住というと、物件を購入しなくてはいけないのか?と感じるかもしれませんが、「賃貸」でも家賃補助を受けられる自治体もあります。家賃補助の金額や期間、条件も自治体によって異なるので、自治体に確認しましょう。
<あとがき>
コロナウイルスは私たちにとって辛い試練ではありますが、一方でリモートワークが当たり前になり、人との接触が減ったことで、否が応でも自分自身を見つめなおす機会になりました。どこでどうやって生きるか、もう一度考えて選んでみること。「地方創生」へ、時代が背中を押してくれている気がします。
(絵・文/ながれだあかね)
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この記事を書いた人
イラストレーター・ライター
武蔵野美術大学芸術文化学科卒業後、幼児教室にて絵の講師、不動産インターネットメディア事業「ウチコミ!」の広報部を経て、独立。現在はイラストレーター・ライターとして活動中。「お部屋探し」をテーマにした四コマ漫画を始め、似顔絵、結婚式のウェルカムボード、音楽をテーマにした作品を制作。水彩画を中心とした絵を描く。趣味はラジオと落語を聴くこと。 イラスト等のご依頼・ご相談は、下記URLのContactよりお気軽にお問い合わせください。 ながれだあかね 公式ホームページ https://nagaredaakane.morutto.com/