掃除をしてもすぐ溜まる。“ほこり”はどこからやってくる?
桑田 唯
2016/07/19
“ほこり”は外から入ってくるの?
ふと気がつくと、部屋や廊下の隅にほこりが。つい数日前に掃除したばかりなのに…。どんなにきれいに掃除をしても、どこからかやってきて、すぐに溜まってしまう“ほこり”。この記事を読まれているみなさんも、「いつの間にこんなに…」と思ったことがあるのではないでしょうか?
共働きの家などは、お掃除ができるのは週末だけということになってしまいがち。1週間でほこりってたくさん溜まりますよね。はたして、ほこりはどこからやってきているのでしょうか? 外から入ってきているのでしょうか?
今回は、ほこりが発生する仕組みと、ほこりをなるべく溜めないための対策をご紹介したいと思います!
“ほこり”は何でできているの?
さて、お部屋に溜まるほこりの正体とは一体、何なのでしょう? ほこりをよく見てみると、何やら繊維状のものが集まってできていることがわかります。実は、ほこりの大半は、衣類やカーテン、寝具などの繊維の一部なんです。
生活するなかで衣類やカーテン、寝具などの布が摩擦を受けることで、抜けたり切れたりした繊維が空気中を漂い、最終的にほこりとなるんです。繊維以外では、砂埃や食べ物の食べかす、髪の毛などがほこりになっています。
なぜ“ほこり”は隅に溜まるのか
ところで、ほこりが溜まりやすい場所って、いつも決まっていませんか? お部屋の角や家具と家具の間、廊下の隅などによく溜まってしまいますよね。
なぜ部屋や廊下の真ん中にほこりが溜まりにくいのかというと、人がよく通る場所だから。ほこりは普段は空気中を舞っていて、空気の流れとともに移動します。人が通ると空気が動き、そこには停滞しないようになっているんです。
空気が壁や角に到達すると、空気の流れがそこでストップし、ほこりがその下に落下してしまうんです。
ほこりの発生をできるだけ防ぐために
ほこりが発生する仕組み、おわかりいただけたでしょうか。それではほこりがなるべく発生しないようにするにはどうすればよいのでしょう?
それは、ほこりの主な発生源である衣類や布類の扱い方で変わります。まず、洋服を部屋に出しっぱなしにせずに、クローゼットやタンスに仕舞うようにしましょう。また、外からのほこりを持ち込まないためにも、家へ入る前に軽く服を手で払ったりしてほこりを落とすのも有効です。
クッションや布団もほこりを溜め込みやすいので、こまめに外に干して軽くホコリを払ってあげるといいでしょう。ソファーカバーは、ファブリック素材よりもレザーのほうがホコリが発生しにくいですよ。
また、毎日動かすカーテンもほこりの原因になりやすいので、こまめに洗濯してほこりを取り除いておきましょう。
ほこりがつきやすい家具を守る方法
ほこりには静電気に引き寄せられるという性質があります。テレビやオーディオにホコリが溜まりやすいのはそのせいなんです。この静電気を防止するために、実は柔軟剤が役に立ちます。柔軟剤には静電気防止効果があり、柔軟剤を数滴たらした水で床を水拭きすると、ほこりがつきにくくなります。
家電は水拭きが不可の場合も多いので、この方法はなかなか使えませんが、床や机などでぜひ試してみてください。
また、ほこりを溜めないためには、実は部屋の空気を入れ替えることも大切です。窓を開けると外から砂埃が入ってきてしまうと思われるかもしれませんが、実は部屋のなかのほこりを外へ出してくれる効果のほうが大きいんです。換気扇を使ったり、窓を2カ所以上開けたりして空気が通るようにするとより効果的ですよ。
実は、私は花粉が飛ぶ2〜4月にはあまり窓を開けないようにしていたのですが、普段よりもほこりの量が多くなってしまいました。どうしても窓を開けられない場合は、吸い込む力の強い空気清浄機を導入しましょう。吸い込む力が弱いと、少し重たい花粉やチリは吸い込んでくれないので、パワーを重視することをおすすめします。
以上、ほこりの発生する原因とその対策についてご紹介しました。ほこりがゼロになるということはありませんが、少しでも減らせるといいですよね。特に部屋の換気は、私の実体験としては思っている以上に効果があるので、ぜひこまめに空気を入れ替えてみてください。
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。