ワークチェアの選び方(2) 背もたれの機能をチェック
桑田 唯
2016/02/08
自宅で集中してパソコン作業などをしたいときは、自分の体に合ったチェアが必要です。 前回の記事では、ワークチェアを選ぶ際の基本的なポイントとして、座面のポイントをお伝えしました。 今回は、チェアのリクライニング機能やヘッドレストの有無など、チェアの背中側に関するポイントをお伝えしたいと思います。
ワークチェアの多くには、リクライニング機能とロッキング機能がついています。 リクライニング機能は、背もたれの角度を変えられる機能のことで、イメージしやすい思いますが、ロッキング機能というのはあまり耳なじみがないのではないでしょうか。
ロッキング機能は、体の動きに合わせて背もたれが動く機能のことです。椅子に座っていてちょっと背伸びをしたいときや、後ろにゆっくりもたれたいときに、背もたれに体重をかけるだけで後ろに倒れてくれます。この背もたれの倒れやすさのことをロッキングの硬さといい、この硬さの調節機能がついているチェアもあります。
また、ロッキングをしているときに好きなタイミングでロッキングを固定できる機能があるものも。 人の体は、ずっと同じ姿勢を取っているとどうしても疲労がたまってきてしまいます。 ロッキング機能があれば、体を比較的自由に動かせるので、姿勢をリセットしやすく快適に作業ができます。
チェアに試しに座る際は、ロッキングの硬さや調節機能についても気にしながら座ってみましょう!
リクライニング機能は、椅子の角度を調節できますが、どちらかというと仮眠を取ったりリラックスするときに使う機能です。オフィスや在宅の仕事で使う場合はあるとうれしい機能ですが、家ではそんなに必要ないと思います。 ロッキングかリクライニング、どちらかをつけるとするなら、作業性に関してはロッキングをつけるほうがおすすめです。
ヘッドレストは必要?
ワークチェアによっては、オプションでヘッドレストがつけられるタイプのものもあります。
このヘッドレストに関しては、まっすぐ座って作業する場合は、なくても問題ありません。 しかし、作業をするときに少し背もたれを後ろに傾けて作業したい場合や、リクライニングを思い切り倒してリラックスする場合は、ヘッドレストが頭の重みを支えてくれるので首が楽になります。その椅子の使い方を想像して、つけるかどうか決めるといいでしょう。
前傾になるチェアーもある
リクライニングは基本的には後ろに倒れますが、実は前にも若干傾けられるチェアも存在します。
これは、ノートパソコンや手書きでの作業の場合は、少し前傾の姿勢の方が作業しやすいと考えられているからです。 この前傾にする機能をチルト機能といい、特に欧米ではチルト機能がついているかどうかが、ワークチェアを選ぶ際に重視されているようです。
腰痛持ちの人は、ランバーサポートがおすすめ
腰痛がある人は、椅子を選ぶときに特に気を使いますよね。ワークチェアのオプションとして、腰部分を支えるランバーサポートをつけられるタイプのものがあります。
ランバーサポートとは、背骨がきちんとしたS字カーブを描くように腰を支えるパーツです。チェアの背面につけて、腰にあたる部分を少し出っ張らせることで腰を支えてくれます。 背骨が正しいS字カーブを描けていると、長時間座っていても疲れにくく、腰への負担も軽減されるので、腰痛のある方は検討してみてはいかがでしょうか。
以上、ワークチェアの背中側に着目したポイントをご紹介しました。
ロッキング機能に関しては、買うときは気にしていなかったけれど実は手持ちのチェアにもロッキング機能がついていた、ということもあります。この機能をうまく使うと座り心地がよくなるので、もしついていた場合は調節してみてくださいね。
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。