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失敗しない家具・インテリアの選び方(3)

ワークチェアの選び方(1) 座面の高さや奥行きを考えよう

桑田 唯桑田 唯

2016/02/08

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座りやすい椅子の基本的な考え方

自宅でパソコンを操作したり、書き物をしたりする場合は、作業用の椅子やデスクが必要になってきます。集中して作業をしたいときには、やはり体にあった椅子やデスクで作業できるのが理想ですよね。

今回は、作業用のワークチェアの選び方をご紹介します!

座りやすい椅子の基本となるのは、まずは適正な高さであることです。椅子に座ったときに、足の裏が床にしっかりついていないと、どうしても落ち着かないものです。また、足の重みが床に分散されないため、座面と接触している太股の部分に重さが集中し、足が疲れやすくなってしまいます。

そのため、作業用の椅子を選ぶ際は、まずは足の裏がしっかり床につくかを確認しましょう。キャスター式のワークチェアのように、椅子の高さを変えられるタイプのものであればあまり問題ありませんが、変えられない椅子の場合は購入前に一度座ってみることをおすすめします。

ワークチェアの高さの目安は、ダイニングチェアを選ぶときの目安と同じく、「身長の1/4 − 1(センチメートル)」です。低めの椅子だと、足の裏は床につきますが、今度は背中側に重心が移り、作業というよりはリラックスするときの姿勢になってしまいます。さらに、腰に負担がかかってしまう場合もあります。

作業に適している姿勢の場合は、膝の角度が90度になります。なので、座ったときの膝の角度も合わせて確認しましょう。

クッションは柔らかめと硬めどっちがいいの?

ワークチェアに試しに座るとき、クッションの硬さで座り心地を判断する方も多いのではないでしょうか。クッションの硬さも椅子によって異なり、硬めのものからふわふわのものまでさまざまです。

お店で座ったときは、なんとなく柔らかいクッションのほうが座り心地がいいように感じてしまうかもしれませんが、実はやや硬いクッションのほうがおすすめ。

柔らかいクッションだと座っているときに体が動いて安定せず、疲れてしまいやすくなるのです。また、クッションが沈み込むことで腰にも負担がかかります。

一方、硬めのクッションだと姿勢が安定するので疲れにくく、集中力も持続しやすいです。ただ、座面が硬すぎると逆に体圧が分散されず、お尻の一点に負担が集中してしまうこともあるので注意が必要です。できれば、少し長めに椅子に座ってみて、お尻や太ももの負担がどのようなものか、感じられるといいでしょう。

また、最近のワークチェアでは、硬さの異なるクッションを2層・3層にして組み合わせ、体圧の分散と姿勢の安定をうまく実現させているチェアもあります。その分、値段は高くなりますが、長い目で見るとずっと使っていけるチェアになるのではないでしょうか。

実は大事な、座面の奥行き

椅子の高さやクッションは気にしていても、意外と見落としがちなのが座面の奥行きです。座面の奥行きが長すぎると、座面が膝の裏に当たって圧迫し、足が疲れやすくなってしまうのです。逆に、座面の奥行きが短すぎると、今度は太ももが圧迫され、これも足が疲れる原因になります。

座面の奥行きの目安として、膝の裏と座面の間に指2本分くらいの隙間があるとちょうどいいといわれています。

ワークチェアによっては座面の奥行きを調節できるものもありますが、調節できない場合は、あらかじめ膝の裏側のスペースもよく確認してみてください。

以上、ワークチェアの座面の高さやクッションの硬さ、座面の奥行きなど、座面に関わる部分についてご紹介しました。次回は、ワークチェアのリクライニング機能やヘッドレストの有無など、主に背中側に関わるポイントをご紹介したいと思います!

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この記事を書いた人

インテリアコーディネーター

大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。

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