部屋に合わせた照明の選び方のポイント
桑田 唯
2016/01/31
照明の色について知っておこう
照明を選ぶ際に大事なのが、照明の色です。照明には、オレンジがかったような色もあれば、少し青みがかった色もあり、色によって当然お部屋の雰囲気や、心理的な効果も変わってきます。
照明の色は、大きく分けて「昼光色」、「昼白色」、「電球色」の3色があります。それぞれの色のイメージと特徴はこのようになっています。
【昼光色】
少し青みがかった寒色系の光。
光を強く感じ高い照度が得られます。強い光が刺激となり、しゃきっとした状態で過ごせます。
【昼白色】
昼光色と電球色のあいだの、白いナチュラルな光。
太陽光の色に近いので、お部屋の色も自然になります。
【電球色】
少しオレンジがかった暖色系の光。
昼光色、昼白色と比べると少し暗く感じますが、その分リラックスできて暖かみのある空間になります。
いろいろなシチュエーションに対応したい、リビングの照明
家の中心となるリビングは、家族が集まって団らんしたり、ゆっくりくつろぎたい空間です。なので基本的には、照明の色は暖かみのある電球色がおすすめ。
しかし場合によっては、リビングで読書をしたり、みんなで作業をすることもあります。なので、状況によってフレキシブルに照明を調節できるといいですよね。
一番手っ取り早いのが、調光・調色機能のついたシーリングライトにすること。手軽に照明の色や光の強さを変えられます。また、すでに手持ちのシーリングライトがあり、照明の色が昼白色や昼光色の場合は、間接照明で電球色の光をプラスするのがおすすめです。間接照明だけだと少し暗く感じるかもしれませんが、夜寝る前にリラックスしたいときなどにはぴったりです。
食事を美味しく見せたい、ダイニングの照明
食事を摂るダイニングでは、やはり食事を美味しそうに見せてくれるような照明がいいですよね。食事を美味しそうに見せてくれる色といえば暖色系の色。なのでダイニングには電球色の照明がオススメです。
テーブルの上に吊り下げるペンダントライトを使うと、食事が明るく照らされて陰影ができて、より美味しそうに見えますよ。
ペンダントライトを使うときは、テーブルからの高さが重要です。目安はテーブルから60〜80センチメートルの高さで、座ったときにまぶしさを感じず、テーブル全体が照らされるように調節してください。
集中できる勉強部屋の照明
勉強部屋では、やはりしっかり集中できる環境にしたいところ。集中するためには、寒色系の昼光色の照明がオススメです。電球色の暖色の光だと、まどろんで眠くなってしまうことが多いのですが、昼光色だと光が強いので脳への刺激となり、集中して作業に取り組めます。
勉強以外でも、裁縫をしたり絵を描いたりなど、細かい作業をする場合も昼光色の照明がオススメです。
寝る前にリラックスできる、寝室の照明
寝室の照明は、なによりもリラックスして眠りに誘導できるような照明にすることが大事です。そのため、照明の色は電球色がおすすめ。
光源が直接目に入ると、まぶしさを感じて目が冴えてしまうので、明かりがふんわりと広がるような照明器具を選ぶといいでしょう。
思い切って、ダウンライトやテーブルライトなどの間接照明だけにしてしまうのもひとつの手です。
以上、各部屋ごとの照明の選び方をご紹介しました。
記事内ではあまり登場しなかった、中間の色「昼白色」ですが、こちらは照明の色による飛び抜けた特色はありませんが、逆にどんな部屋でも使いやすい色でもあります。くつろぎたいけど、部屋が暗くなるのはちょっと…という場合は、昼白色を取り入れるのもおすすめです。
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。