カーテンの機能と色はどう選べばいいのか?
桑田 唯
2016/01/31
カーテンの色を決めるときの注意点
前回の記事( http://sumai-u.com/?p=2595 )では、カーテンのサイズの測り方や、オーダーメイドカーテンと既製カーテンのメリットについてお伝えしました。
実際にカーテンを買いに行くと、たくさんのカーテンの色や機能を前にどれを選べばよいのか迷ってしまうのではないでしょうか。今回は、カーテンの色や、遮光機能の有無を決めるときに注意する点などをご紹介します。
以前こちら( http://sumai-u.com/?p=2577 )の記事で紹介したように、カーテンは面積が広いので、カーテンの色が部屋の印象に与える影響は大きいです。そのため、事前にどんな配色の部屋にしたいのか考えておき、カーテンの色の目安を決めておくといいでしょう。
実際にお店に行くといろんなカーテンが展示されていますが、やはり展示スペースには限りがあるため、1色だけ展示されて、ほかの色は生地のハギレのような色見本で見るという場合も多々あります。
色見本で色を決めるときに注意したいのが、実際にカーテンに仕上げると、色見本で見たときの色よりも明るく鮮やかに見えるということ。これは色の面積効果という作用によるもので、同じ色でも面積が大きくなるとより明るく鮮やかに見えてしまうのです。
なので、心持ち少し暗めかな? という色を選ぶと、イメージ通りに仕上がりやすいと思います。
やっぱり遮光カーテンがいいの?
カーテンの機能で悩むのが、遮光機能の有無ではないでしょうか。
遮光機能とは文字通り、外の光を遮断できる機能のこと。遮光カーテンを使うと昼間でも部屋を暗くすることができるので、寝室で使われることが多いです。特に夜勤でお昼に睡眠を取る場合にはとてもありがたい機能ですよね。また、日が出るのが早い夏の朝でも、光で眠りを妨げられずゆっくり寝られます。さらに、西日が入ってくる部屋で使うと、夏の強い西日を遮ってくれるので、部屋がだいぶ過ごしやすくなります。
このように、光を遮るというのが遮光カーテンのメリットなのですが、逆に光を遮ることがデメリットになる場合も。たとえば、お昼の日差しがまぶしくてレースカーテンだけでは遮れないときに、遮光カーテンを閉めると部屋が暗くなりすぎてしまいます。なので、リビングには遮光カーテンではなく普通のカーテンを用いる場合が多いようです。
また、朝の光が入ってこないので目が覚めにくくなるということも。朝は太陽光を浴びて自然に目覚めたいという人は、遮光カーテンにしないほうがいいでしょう。
また、遮光カーテンは光を遮るので、紫外線を防ぐという機能もあります。しかし、日中に遮光カーテンを閉めると部屋が真っ暗になってしまうので、お昼でも電気をつけなくてはならず、あまり現実的ではないかもしれません。ただ、日中に外出しているときに、部屋の壁や本の日焼けを防ぐために遮光カーテンを閉めておく、という使い方はアリだと思います。
室内にいるときの紫外線対策をしたい場合は、UVカット機能のあるレースカーテンがあるので、そちらを使うほうがいいでしょう。
遮光カーテンの等級について
遮光カーテンには1級〜3級までの等級があり、1級が「完全遮光」と呼ばれており、一番遮光性能が高くなっています。
各等級の遮光カーテンの明るさの目安をご紹介します。
【1級】
遮光率…99.99%
明るさの目安…人の顔の表情が識別できないレベル
【2級】
遮光率…99.80%以上99.99%未満
明るさの目安…人の顔や表情がわかるレベル
【3級】
遮光率…99.40%以上99.80%未満
人の表情はわかるが事務作業には暗いレベル
遮光率の差は1%未満ですが、明るさは意外と変わってきます。遮光機能はほしいけれど、朝起きたとき暗すぎるのは嫌、という方は3級がおすすめですよ。
以上、カーテンの色の選び方と、遮光機能についてご紹介しました。
遮光カーテンは光を遮ってくれますが、カーテンの合わせ目に隙間ができていたり、床とカーテンの隙間が広すぎたりすると、せっかく遮光してもどうしてもそこから光が入ってきてしまいます。なので遮光カーテンにするときは、カーテンの幅に少し余裕を持たせ、床ぎりぎりの丈になるようにサイズを調整したほうがいいでしょう。
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。