掃除嫌いな人が部屋をきれいにする3つのコツ
加藤 美奈子
2021/09/24
イメージ/©︎bee32・123RF
掃除は、皆さんが幼少のころからされている生活行動です。
掃除の場所には、家、学校、仕事場、集会場などあり、それぞれの立場で掃除の仕方などは変化します。掃除の利点には、清潔、快適、整理整頓、健康などがあります。今回の視点は主に「健康」に深く関わることをご説明いたします。
ダニが増える要因 カビに注意
人が一番長く居る部屋は、一般的にリビングと寝室です。掃除で見つけるほこりの成分は、繊維のクズの塊で、詳しく言うと、繊維、髪の毛、紙くず、土、皮膚のかけら、ふけ、あか、花粉、カビ、ダニの死骸、菌、ウイルスなどが付いています。この中でアレルギーの原因物質は、ダニの死骸とフンなどです。この量が増えるとアレルギー症状になりやすくなります。
次に、窓にも黒カビなどが付着しているものを見たことはありますか? 窓は、結露やほこりなどでカビが増殖します。カビの大きさは2㎛~10㎛です。目に見えるほどのカビの集落は相当な量と言えます。カビアレルギー患者の症状には鼻水、咳、くしゃみなどがあります。また、カビはダニの餌にもなり、ダニが増える要因になるためカビを減らすほうが体によいでしょう。
窓付近のカビに注意 イメージ/©︎daisydaisy・123RF
冬の窓の結露は、朝ごろ発生するため拭き取る必要があります。拭き取るのが嫌な方は、結露ができにくいペアガラスやトリプルガラスの樹脂サッシを設置したり、雨戸を閉めたり、サーキューターなどで室内を乾燥させ水蒸気を減らし、結露ができない工夫をしましょう。
掃除が苦手な人のための3つのコツ
ではここで掃除が苦手な人のための3つのコツをお伝えします。
①窓を開け換気をする
換気が大切 イメージ/©︎vachom・123RF
空気齢と言って、空気にも年齢があります。古い空気は、その場に停滞しよどんでいるので浮遊しているカビ、ウイルス、菌などが増えやすくなります。
②床と布団に掃除機を丁寧にかけましょう
ゆっくり時間をかけて掃除を イメージ/©︎belchonock・123RF
ほこりの成分は、アレルギーの原因物質にもなりますので、ゆっくり掃除機をかけましょう。約1平方メートルあたり、20秒かけて掃除しましょう。
布団を干してもダニは減りません。また布団を叩いてもほとんど効果はないため布団に掃除機をかけるように努めましょう。布団を干すことのメリットは、除湿としてのカビ対策ではありますが、布団がきれいになったわけではありません。一番いいのは、布団に掃除機をかけることです。
布団もゆっくり掃除機をかけると非常に効果的です。リズムのイメージは、「ぞうさん」という童謡の曲を歌いながら、ノズルを前に出す、元に戻すことをそれぞれ5秒ほどかけて、丁寧にゆっくり行うことをお勧めします。イメージは、大きな体のゾウがゆったり歩いているイメージです。逆に小走りに弾む小さなぞうさんのリズムでは、掃除機の効果が半減します。
③生地のものは置かない(じゅうたん、ソファーなど)
家具やじゅうたんを少なくして自動掃除機を活用 イメージ/©︎deniskalinichenko・123RF
生地でつくられたソファーや、じゅうたんは、ほこりが出やすくダニの増殖環境を作る原因になります。掃除が嫌いな方は、掃除回数が少ないか、あるいは短時間で終わらせようとします。
生地でできたソファーや、じゅんたんは、さらに掃除にかかる時間が長いので置かない方がお勧めです。ソファに替わる椅子は、シンプルな樹脂材や、木の素材がお勧めです。椅子の数も最低数にしましょう。部屋の中に家具が少ない方が、自動掃除機も活用しやすいです。
この記事を書いた人
春日井環境アレルギー対策センター 代表
子どもがアレルギー起因の喘息で入退院を繰り返した経験から、2011年にアレルギーをもつ子どもの育児をサポートする任意団体を設立。2018年、春日井環境アレルギー対策センターを設立し、健康住宅建築や既存建築物の空気質測定、室内空気環境品質検査認証などを中心に事業展開。アレルギー患者を一人でも減らすべく日々活動している。資格:看護師、環境アレルギーアドバイザー、シックハウス診断士