環境アレルギー対策で、さらに健康増進! 第17回 「ウオーキング後の肌トラブル対策」
加藤 美奈子
2021/06/18
イメージ/©︎lzflzf・123RF
コロナ禍が長期化し、室内にこもることが多いなか、なんとか運動する時間を作っている方も増えているのではないでしょうか?
しかし、これからの季節は肌トラブルが増えます。冬は外気が低く、体感が寒いのでウオーキングは適度に温まりますが、6月を過ぎると湿度が高く、気温は20℃~25℃になり汗をかきやすい状態になります。私の場合、ウオーキング後20分経過すると体に汗が出てきます。汗の場所は、脇、背中、顔のマスク周り、股関節周り、ひざ下です。
皆さんはウオーキング後、シャワー浴びますか? そのまま着替えますか? あるいは着替えずそのままにしていますか?
ある日、私はシャワーを浴びずに、着替えだけをした日がありました。その日の夜の入浴後、全身が痒くなり、腕の内側、太ももの内側、背中、お腹などあちこち赤く発疹ができたのです。寝ている最中も痒くなり、十分な睡眠ができないほどでした。
接触性皮膚炎と汗もが全身に
私がウオーキングしたとき、体に一体何が起こったのか? 振り返りながら解説します。
まず、どのような状態だったかというと、接触性皮膚炎と汗もが全身に起こっていたのです。私はアレルギー体質で、体型は脂肪が多く小太りです。摩擦がおきた部位は、肩関節、股関節、右肩です。
その要因は服、ブラジャー、ショルダーバッグの肩紐などが歩くたびにこすれたことです。皮膚の状態は痒い部分をさわるとガサガサで、汗の汚染物質が皮膚の傷の部分に入り込み刺激となります。
汗の成分は、エクリン汗(普通の汗)の99%が水、残りの1%に乳酸や尿素、塩分などが含まれています。
ウオーキング後の肌トラブル対策 6つのポイント
ウオーキング後の肌トラブル対策について、6つのポイントをご説明します。
①ウオーキング後はシャワーを浴びます。シャワーの湯はぬるめにし、勢いが強すぎないようにします
②体をタオルで押さえるように軽く拭き、湿り気のあるうちに保湿剤を塗ります
③皮膚のバリア機能を保つようにするために、保湿剤は全身に塗ります。塗るときに皮膚がガサガサしている部位を調べ、ガサついているところは念入りに塗布します
④皮膚科に受診します。皮膚科は肌トラブル対策の専門ですので、状況に応じて個別にあった痒み止めの内服薬、塗り薬など処方されます
⑤ウオーキング時間を工夫します。朝、または夕方で行い紫外線の強い時や、暑い時間を避けましょう
⑥衣類は摩擦が少ないものを選びましょう。特に女性の下着は圧迫度が少ないものにします。また、汗の吸収が良い綿類か、スポーツ用の服で汗がすぐ乾くものもよいでしょう
コロナ禍の運動不足解消にウオーキングされる方は、肌トラブルを防止することで、ますます日々の暮らしが豊かになりますので工夫しながら励んでください。また、これからの時期は熱中症予防対策も大切です。休憩と水分補給をしながら継続し、このコロナ禍を少しでも元気よく過ごしましょう。
この記事を書いた人
春日井環境アレルギー対策センター 代表
子どもがアレルギー起因の喘息で入退院を繰り返した経験から、2011年にアレルギーをもつ子どもの育児をサポートする任意団体を設立。2018年、春日井環境アレルギー対策センターを設立し、健康住宅建築や既存建築物の空気質測定、室内空気環境品質検査認証などを中心に事業展開。アレルギー患者を一人でも減らすべく日々活動している。資格:看護師、環境アレルギーアドバイザー、シックハウス診断士