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壁材選びで失敗しない「5つの壁仕上げ材の条件と注意点」(2/2ページ)

MieMie

2020/06/22

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「使用用途に必要な機能」とは、遮音性、吸音性、耐久性、防湿性などのことを指します。一般居住用住居(戸建て、または集合住宅)と、別荘などのリゾート用住居とでは、使用頻度や使用目的も異なります。具体的にはその建物がある地域の気候や各室内の使用用途(例:キッチン、暖炉などの火気使用室、バスルーム、トイレなどの水回り、サンルーム、地下室、ホームシアタールーム、パーティールームなど)によって、それぞれの用途に適した壁仕上げ材と必要な下地材選びの条件の検討が加わります。

「メンテナンス性」とは、日常のお手入れや経年劣化、傷、シミ、変色、汚れ、めくれ、ほつれなどの際の張替、交換が簡単かどうかということです。例えば、壁紙は色、柄、素材の種類が豊富で張替えが容易です。しかし、汚れや傷が付きやすいというデメリットがあります。塗装壁、塗り壁、タイル壁などはどうでしょうか。壁紙に比べると汚れも落ちやすく、日常のお手入れが簡単です。しかし、長く使っていると経年や劣化によるヒビ割れなどがあるため、その修理には手がかかります。天然木質系壁材も日常的なメンテナンスは空拭きで十分です。しかし、天然木の美しさをキープするには定期的なワックス掛けを必要とするため塗り壁やタイル壁に比べて、手がかかります。

「色の面積効果」とは室内の広さ(壁面の大きさ)と壁の色のバランスを考慮することです。これについては『シミュレーションの方法と「色の面積効果」』という回で詳しくご紹介しました。明るめの色は面積が大きくなればなるほど明るく、暗めの色は面積が大きくなればなるほど暗く見えてしまうため、壁仕上げ材の色選びの際にはワントーンだけ上げ下げする、あるいは一部の壁面のみアクセントカラーを使うなどの方法で、それぞれの室内に合った色面積を意識することが大切になります。

「テクスチャー」とは、材質、手触り、物質から受ける感覚のことです。例えば、見た目や色が同じにように見えるクロスであってもビニルクロス、繊維クロス、紙クロス、無機質クロスなど素材によって仕上がり方が違ってきます。加えて張り合わせると、それぞれの風合いや、表情がハッキリと現れて異なったテクスチャーを見て取ることができます。テクスチャーはこのように空間の美しさ、華やかさ、豪華さ、洗練さを引き出すためにとても重要なポイントになるのです。

以上のように「壁材」を選ぶ際には、【5つの壁仕上げ材の条件と注意点】がとても重要になってきます。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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