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クッションフロア、複合・無垢木材から石材まで10種の床素材の適材適所(2/3ページ)

MieMie

2020/05/12

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4.「カーペット」

絨毯(じゅうたん)とも呼ばれ、素材はシルク、ウール、リネン、コットンなどの天然繊維を用いたもの、あるいはナイロン、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレンなどの化学繊維を用いたもので、床仕上げ材の総称です。カーペット(絨毯)は柔らかな素材が多いため、ロール状(巻いた状態)での収納が可能で、大きな面積を有するものを呼称します。主な目的は室内の保温、断熱、防音、衝撃を和らげるクッション効果、埃(ほこり)のまい上がりを防いだり、装飾目的などがあります。

5.「タイルカーペット」

タイルカーペットは小さくカットされたカーペットのことで、オフィスなどではOA機器の床下に配線スペースを確保する為の構造を施した床の表面仕上げ材として使われています。主に50㎝四方にカットされているものが多く、部分的な張替えも可能な面積が小さなサイズのカーペットです。落ちない汚れが付着したとしても、その部分だけが交換できるので、メンテナンスが簡単というのも、とても大きな利点でしょう。 

6.「畳」

畳は日本の伝統的な床材ですが、歴史的には当初、座具や、寝具、置き敷き用として使用されていたものでした。しかし、鎌倉時代以降からは床全体に畳を敷き詰めるようになりました。畳の基本的な構造は内部全体に稲穂と蔦(つた)を交互に何層にも重ねて糸締めした畳床があり、その畳床の表面に藺草(いぐさ)の茎で織った畳表を被せています。畳は多湿な日本の風土に適した床材で吸湿、放湿性に優れていて、見た目にも美観であることや、真新しい畳の清々しい香りも特徴的です。この独特の香りは畳の表面の藺草(いぐさ)の茎の香りで、芳香のほかに、鎮静、消臭、脱臭、抗菌作用もあります。和室で落ち着いた気持ちになる理由も納得です。現代では軽量でコスト面でも手軽な無機質材を使用した畳も製造されています。

7.「フロアタイル」

フロアタイル(ポリ塩化ビニル)とはクッションフロアと同じプラスチック系床材ですが、クッションフロアとの大きな違いは発泡層がないこと、30~45㎝四方のタイル状に小さくカットされていること、そして機能性の幅が非常に広いことが特徴です。例えば、耐酸性、耐油性、帯電防止、誘電性、放射線防護性などの特殊機能を備えるものから、発色や意匠性に優れたデザイン性の高いものまで、種類がとても豊富でさまざまな用途に対応が可能です。 

8.「コルクタイル」

コルクタイルは、天然コルク外皮の粒状細片に「おがくず」や繊維などを混ぜてウレタンやアクリル樹脂を粘結材(接着剤)として加えて加圧し、成型したものがコルク材となります。こうして成型したものを0.3~1㎝厚の30~35㎝四方のタイル状にしたものがコルクタイルになります。特徴は吸音性、防振性、浮力性、弾力性に富み、熱伝導率が低く、科学的に不活性なことです。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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