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クッションフロア、フロアタイルの使い分け 部屋の雰囲気や用途、使い分けの基本

内村恵梨

2020/04/02

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クッションフロアとフロアタイルは、原状回復やリフォームの際によく耳にする床材ではないでしょうか。今回は、実際それらはどこに適切なのか、どう使い分けたらいいのか、を解説していきます。

クッションフロアとフロアタイル、それぞれどんな床材? 

クッションフロアは、水回りの部分に使われていることの多い、塩化ビニル素材でクッション性のあるシート状の床材です。CFシートとも呼ばれます。 

シート状なので目地(つなぎ目部分。フローリングだったら木材と木材の間の隙間)が極力少なくでき、水が床材の下に入り込むのを防ぐことができます。シートの幅は1800mmほどで、それ以上の広さのある場所に貼る場合は、何枚かつなぎ合わせて貼っています。 

住宅用、店舗用、機能性と種類があり、表面の加工や厚みが異なります。 中には防音機能や消臭効果、傷がつきにくいなど、様々な機能を備えたクッションフロアもあります。 素材がやわらかいので膝への負担が少なく、ペットや赤ちゃん、お年寄りにも優しい床材です。

一方のフロアタイルも、塩化ビニル素材の床材ですが、 クッションフロアがシート状なのに対し、フロアタイルはフローリング材のようにピースに分かれています。 ピースの形は正方形または長方形で、それをパズルのように並べて貼っていきます。

フロアタイルは表面が硬くて傷つきにくく、耐久性に優れています。土足での使用にも向いているので、店舗などでよく使われてきました。最近は住宅、特にリフォームにおいてよく使われるようになってきています。

クッションフロアと違い木目などの凹凸も再現されているので、本物のような質感があって、クッションフロアよりも高級感を演出することができます。実際、近づいて見なければ木のフローリングと見間違えてしまうほどです。

また、フローリングは大工工事になり、ピースをカットするのに木くずがでたり工事の音が発生したりするなどがありますが、フロアタイルの場合は普通のカッターでカットできるので、ゴミも少なく大きな音も出ません。

加えて、オーク、パイン、ウォルナットなどの無垢フローリング柄や、アンティークウッドを再現した柄など、本物の無垢フローリングでは価格が高くなってしまうようなものでも気軽に取り入れることができるという点も、フロアタイルが選ばれている理由です。

それぞれのメリットとデメリット 

床材を選ぶ際は、予算や部屋の用途に合わせて検討をする必要があります。 

クッションフロアとフロアタイルのメリットとデメリットを見ていきましょう。 

【クッションフロアのメリット】

・コストが安い (材料のグレードにもよります)

・水が浸み込まない

・表面を水拭きでき、手入れがしやすい 

・クッション性があるので膝に優しい 

【クッションフロアのデメリット】

・やわらかい素材なので、タンスなど重い家具を置くと凹んで跡がつく 

・ビニルの質感が安っぽく感じること場合がある

・タバコの焦げ跡などがつきやすい

・フロアタイルに比べると耐久性が劣る

・経年劣化するので、最長10年程度での定期的な張替えが前提

【フロアタイルのメリット】 
・フローリングに比べるとコストが抑えられる(材料のグレードにもよります)

・耐久性があり傷がつきにくい 

・耐水性があり手入れがしやすい 

・クッションフロアより質感がリアルでおしゃれに見える 

・クッション性はないので、タンスなどの家具を置いてもへこまない。土足もOK 

・施工が簡単で、傷んだ部分のみ張替えも可能 

 
【フロアタイルのデメリット】 

・クッション性はないので、踏み心地が硬い 

・硬い素材なので、足腰の悪い方や、地べたに座って過ごすことが多い部屋には不向き 

・防音性はないので、遮音床材の指定があるマンションなどで使えない

・耐水性はあるが目地から水が入る可能性がある 

クッションフロアの向くところと向かないところ 

【クッションフロアが向いているところ】

洗面所、ランドリールーム、トイレ、脱衣所など、水滴が飛んでびしょびしょになりがちなところは、クッションフロアが最適です。水滴が飛び散っても浸み込まず、簡単にふき取れます。これがフローリングだと、木材が痛む原因になります。

また、ペットのおしっこや、小さなお子さんがいるご家庭でうっかりジュースなどをこぼしてしまうシーンでも、クッションフロアなら水分が浸透しないので掃除が楽です。

また、予算の面では住宅用クッションフロアが一番安価のため、家賃が安くリフォーム費をかけられない賃貸物件などには、水周りのみならず各部屋にもクッションフロアを使用するところが多いです。

最近では、店舗用のクッションフロアを住宅やオフィスに使用することも増えているようです。元々土足OKの素材なので住宅用よりも厚みがあり耐久性もあります。コストは住宅用よりは上がりますが、それでもフロアタイルよりは抑えることができます。

【クッションフロアが向かないところ】

好みの問題でもありますが、リビングなどメインの部屋に使うと安っぽく見えてしまうことがあります。シート上で表面の凹凸がなくツルツルしているので、ビニル感が伝わりやすいためです。

また、重量のある家具が多い部屋だと、沈みこんで跡がつくので、家具を移動する模様替えをよくしそうな部屋だと気になってしまうでしょう。

フロアタイルの向くところと向かないところ

【フロアタイルが向いているところ】

フロアタイルは耐久性にすぐれているので、土足で歩くようなオフィスや店舗、玄関土間などに向いています。住宅の場合は、クッションフロアより高級感が出るうえ、家具の跡もつかないのでリビングや廊下、寝室などに使用されることが多いです。

【フロアタイルが向かないところ】

低いテーブルを置き、地べたに座って生活するようなスタイルが想定されるお宅には、あまりおすすめではありません。材質が固くひんやりしがちだからです。

また、トイレは施工の面で便器回りの細かいカットが大変なので、クッションフロアの方がおすすめです。

いかがでしたか?

今回はクッションフロアとフロアタイルの向くところ、向かないところについてご紹介しました。ぜひ適所にうまく取り入れてみてはいかがでしょうか。

実際に「DIYで施工してみたい!」という方は、匠アカデミージャパンのコラム、「セルフリノベーション クッションフロアの巻」「セルフリノベーション フロアタイルの巻」をご覧ください。

文/内村恵梨(匠アカデミージャパン 事務局長) 画像/123RF

 

 

 

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この記事を書いた人

匠アカデミージャパン 事務局長 (運営:株式会社イマジンプラス)

匠アカデミージャパンは2016年に開校した内装リノベーションのスクール。 単にDIYのノウハウを教えるスクールではなく「人生100年時代の大人の学び直し」の場として、副業やセカンドキャリア、定年後の生き生きとしたライフスタイルに生かせる技術を身につけることを提唱している。 講習内容は、クロスや床材の張り替えや、賃貸住宅大家さん向けワンルームの原状回復コースなど、まったくの経験のない方に対してDIYを超えた職人の技を伝授。照明プランニングや内装コーディネートのセミナーなども開催中。 http://www.takumi-ac.jp/

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