家事を効率化する空間「ユーティリティスペース」とは?
横山せつこ
2020/02/24
我が家では、リビングで室内干しをしています。先日、突然のお客様の来訪で洗濯物を見られてしまい恥ずかしい思いをしました。こんなとき洗濯物を一時的に置けるお部屋があれば便利ですよね。
「ユーティリティスペース」とは?
「ユーティリティ(UT)」という言葉は、「役に立つこと」「有益なもの」という意味です。不動産用語では、「家事室」の意味合いで使われます。ユーティリティスペースは、キッチンや洗面所に隣接していることが多く、家事を効率的に行う目的で作られた空間です。ただし、トイレや浴室などと異なり必ずしも生活で必要な空間というわけではありません。
注文住宅でユーティリティスペースをリクエストしない限り、限られた住宅面積のなかでユーティリティスペースを作れる物件は少ないかもしれません。
「ユーティリティスペース」は目的・導線を考えて作ろう
ユーティリティスペースは、その目的によって作る場所や取り付ける物が変わってきます。
たとえば、アイロンがけや裁縫、家事の合間の休憩などが目的であれば、小さなカウンターや椅子を付けるとよいでしょう。腰かけて楽に作業を行うことができます。洗濯をすることが目的であれば、脱衣所・洗濯機・バルコニーの導線上にユーティリティスペースを作りましょう。行ったり来たりせずに済みます。
そこにクローゼットを作れば、タオルやストックしておきたい洗剤なども収納でき、重宝します。もし料理や洗濯も同時にこなせるようにしたい場合は、キッチンからもユーティリティスペースに出入りできると便利ですね。
キッチンからも近いユーティリティスペースであれば、パントリーとしての役割も兼ねられます。このように導線を考えてユーティリティスペースを作ることで、家事を効率化することができるのです。
ユーティリティスペースは、必ずしも必要とされる部屋ではありません。ただ、「子どもには子ども部屋、お父さんには書斎があるけど、お母さんには自分の部屋がない。お母さんもほっとできる空間が欲しい」という希望から、ユーティリティスペースを作る方もいるようです。
家族一人一人が、プライベートな空間を持つことはとても大切ですね。ちょっと贅沢なユーティリティスペース。これからお家を建てる人は、ぜひ考えてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
イラストレーター、ライター
日常のなかのちょっとした雑学をイラストを交えて解説します!