パリのアパートで暮らしてみてわかったこと
桑田 唯
2016/01/04
向かいのアパートの部屋が丸見え
日本の窓には網戸があり、さらにレースのカーテンがかかっている場合が多いと思いますが、パリでは網戸がついている住宅はほとんど見かけません。また、レースのカーテンも、ついていても開けた状態になっているか、ついていない家が多い気がします。私の部屋の窓も、ブラインドはついていますがレースのカーテンはついていません。
私の窓からは、15メートルほど離れたところにあるアパートが見えるのですが、そこの部屋も網戸はなく、 レースのカーテンも開けていて、さらに窓を全開にしているので、なかが丸見えでした。そこに住んでいる人が部屋で食事をしていたり、本を読んでいたり、時には下着でうろうろしている姿も見えてしまいます…!(意図的に覗いているわけではありません。笑)
外からの視線をあまり気にしない文化なのでしょうか? パリの町を歩いているときも、そういうオープンな家をよく見かけます。
お湯がすぐ出る
パリのアパートでは、電気代の安い夜中にお湯を沸かしてタンクに貯めておくシステムを採用している場合が多いのですが、お湯を出そうとするとすぐにお湯が出てきます。
日本ではお湯を出そうとしてもタイムラグがあり、数十秒はお湯を待たなければいけませんが、こちらでは10秒もせずにお湯が出てくるのでありがたいと思いました。特に冬のお風呂や食器洗いのときは嬉しいですね!
隣の部屋の音がよく聞こえる
壁が薄いのか、隣の部屋の音や声がよく聞こえます。隣の人が電話しているときの声がよく聞こえるので、私が電話しているときもきっと聞こえているんだろうなぁと思いました。
また、 私の部屋は建物の角部屋なのですが、 隣の建物の音も聞こえてくる事もあります。パリのアパートは、隣の建物との距離がかなり近く、壁と壁がくっついて一体化している場合もあるので、そのようなことが起きるのだと思います。
また、配管などを伝わって下の階の部屋の音も聞こえてくるときもあり、たまに下の部屋の人がお風呂で鼻をかんでいるような音も聞こえます…。
ベッドバグがいた!
これは私にとってかなりのストレスだったのですが、なんとベッドに虫がいました。こちらではベッドバグと呼ばれている虫のようなのですが、日本では南京虫と呼ばれています。かまれると非常にかゆく、そのかゆみもしばらく続きます。最初はダニかな? と思ったのですが、かゆみの症状などで検索するとどうもベッドバグのようでした。
夜行性の虫で、夜寝ている間にかまれるので、眠ることにストレスを感じてしまいました。こまめに掃除機をかけたり、布団カバーも高温のお湯で洗濯したり、ベッドバグ用の誘引剤を使ったり、アルコールで除菌をしたり対策をしたことにより、かまれる数は減りましたが、ゼロにはならず…。
ただ、ある程度気温が下がると冬眠をするようなので、途中からかまれなくなりました。暖かくなってくるとまた出てくるかもしれません。日本からかゆみ止めの塗り薬を持ってきていたのが唯一の救いでしたね!
家具つきの物件のため、ベッドや布団も備えつけのものなので、やはりこういうリスクはありますね。心配な人は、物件を決める前にこれまでにベッドバグの被害はなかったかどうか、確認しておいたほうがよいと思います。ただ、大家さんもそこまで把握していない場合もあると思うので、確実に事前にわかるかは微妙なところです。
では、ベッドと布団を変えれば大丈夫か、というと、どうもベッドバグは昼間は床や壁の隙間に生息しているようで、ベッドなどを変えても効果がないことが多いようです。なので、本当にその部屋によるとしかいえないのが怖いですね。本気で駆除をするには、専門の業者さんに来てもらうしかないようです。
いかがだったでしょうか。
最後にご紹介したベッドバグに関しては、そういう虫がいるということをそもそも知らなかったので、大家さんに確認しようとも思いませんでした。海外で物件を探される際は、ぜひこの点も確認していただければと思います。
この記事を書いた人
インテリアコーディネーター
大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。