低コストで床のリノベーション! クッションフロアとは? 「セルフリノベーション クッションフロア張りの巻①」
内村恵梨
2019/03/05
「トイレの床の模様がなんか古臭いし色あせてる…」「少し床材がはがれたところを、ペットがさらにガリガリしてボロボロになってきちゃった…」といったお悩みはありませんか?
今回は、そんな床の貼り替えを手軽にできる、低コストで施工性も良い「クッションフロア」という床材についてご紹介します!
賃貸の原状回復や、自宅の床の補修などの参考にしてみてください。
クッションフロアとは?
(写真① クッションフロア)
トイレや洗面脱衣所の床は、何が使われていますか?
お部屋の床を見てみると、フローリングや畳、塩ビ素材のフロアタイルなど、様々な床材が使われていると思います。
そんななかでクッションフロアは、トイレや洗面脱衣所といった水回りの部分に使われていることの多い、ビニール素材でクッション性のあるシート状の床材です。CFシートとも呼ばれます。
クッションフロアそのものは、シート状なので目地(つなぎ目部分。フローリングだったら木材と木材の間の隙間)が極力少なくできるので、水が床材の下に入り込むのを防ぐことができます。シートの幅は1800mmほどあるので、それ以上の広さのある場所に貼る場合は、何枚かつなぎ合わせて貼っています。
クッションフロアは、住宅用、土足用、店舗用と使用される場所で種類が分かれており、それぞれ表面の加工や厚みが異なります。
中にはペットを飼っている方に嬉しい、キズがつきにくく消臭効果のあるクッションフロアもあります。
クッションフロアを使用するメリットとデメリット
(写真②フローリング調のクッションフロア)
クッションフロアを床材として使用する場合は、メリットとデメリットをよく考えて取り入れることが大切です。
メリットとしては、
・材料が安い
・水に強い
・表面を水拭きでき、手入れがしやすい
・クッション性があるので膝に優しい
といったことがあげられます。
反対にデメリットは、
・やわらかい素材なので、タンスなど重い家具を置くと凹んで跡がつく
・ビニールの質感が安っぽく感じる
などです。
クッションフロアでお部屋を模様替えしよう
(写真③石目タイル調のクッションフロア)
クッションフロアは施工が比較的簡単で、柄の種類も豊富なので、お部屋の雰囲気に合わせて自由に材料を選ぶことができるのが魅力です。
写真③のような石目調のクッションフロアは、高級感が演出でき、洗面所や脱衣所の床にぴったりですね。
お部屋にクッションフロアを貼る場合は、家具などとマッチしやすいように、フローリング調のものを選ぶとナチュラルに仕上がります。また、本物の木材だとかなかなか手の出しにくいヘリンボーン柄なども、クッションフロアなら気軽に取り入れることができてしまいます。
気になる材料のお値段は?
では実際に工事前の試算をしてみましょう。
クッションフロアのメーカーは、有名メーカーではサンゲツ、東リ、リリカラ、シンコールなどがあります。大きめのホームセンターで扱っているところもありますが、今はネットショップで簡単に購入が可能です。
そのお値段はクッションフロアの材料費は平米あたり3,000円前後です。表はクッションフロア、フロアタイル、フローリングと比較したものですが、これを見てもわかるようにクッションフロアはリーズナブルなことがわかります。
張り替える際の費用としては、この材料費に加え、床用の糊も必要となります。代表的なものは、ヤヨイ化学の「プラゾールNP-2000エコロン」。一番小さいサイズで、3kg缶があり、10㎡程の施工ができます。価格は3,000円弱です。
(写真④床材価格比較表)
施工に必要な道具は?
(写真⑤必要な道具)
クッションフロアの施工に必要な道具はそんなに多くありません。
必須なのは、
① 地ベラ(クロス貼りのものと同じ)
③ カッターLサイズ
⑤ 鉄製ローラー
⑥ 撫で棒(なでバケでも可能ですが、空気を抜ききれないので、木の棒にカーペットを巻いたものなどを手作りします)
⑦ステンレス定規60㎝
⑧シームシーラー(ジョイント部分をくっつける溶剤)
です。
②のパーキリ(コーナーカッター)と呼ばれるものは、壁に沿ってクッションフロアを一気にカットできる優れものですが、2万円程します。最悪なくても地ベラで切っていく方法があります。
また、④の皮スキは、壁際のクッションフロアをぎゅっと押し込む際に使いますが、地ベラでも代用可能です。
いかがでしたか? DIYで気軽に床の貼り換えが実現できる、「クッションフロア」。色や柄はネットでもたくさんの種類から選べ、1mから購入できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
次回はクッションフロア貼りの具体的な施工方法についてお話します。
お楽しみに!
この記事を書いた人
匠アカデミージャパン 事務局長 (運営:株式会社イマジンネクスト)
匠アカデミージャパンは2016年に開校した内装リノベーションのスクール。 単にDIYのノウハウを教えるスクールではなく「人生100年時代の大人の学び直し」の場として、副業やセカンドキャリア、定年後の生き生きとしたライフスタイルに生かせる技術を身につけることを提唱している。 講習内容は、クロスや床材の張り替えや、賃貸住宅大家さん向けワンルームの原状回復コースなど、まったくの経験のない方に対してDIYを超えた職人の技を伝授。照明プランニングや内装コーディネートのセミナーなども開催中。 http://www.takumi-ac.jp/