現代版長屋? コレクティブハウスってなに?
ながれだ あかね
2024/11/27
私はご近所付き合いが大好き! 同じマンションや近くに住んでいる人たちは、みんな仲間みたいな気持ちでいます。そんな私は「江戸時代の長屋」にも憧れがあります。長屋のみんなは、いつだってお節介。今回は、現代版長屋とも言われる「コレクティブハウス」について紹介します。
❶現代版長屋!? コレクティブハウスとは?
<江戸時代の長屋>
江戸時代の長屋の特徴は、表通りにお店があって、その奥側に借家である裏長屋があった。一つの棟を数戸に区切り、4.5畳ほどの住居が並ぶ。各部屋には土間、台所があり、トイレや井戸は共有だった。いろいろな世代の人たちがここで共同生活をしていた。
<現代のコレクティブハウスとは?>
個別の住戸と住人が使える共有スペースを両方兼ね揃えた住宅。
個別の暮らしを大切にしながら、居住者による運営参加により共同生活を行う住み方。個々の住戸にはトイレ、浴室、キッチンは完備されていることが多い。水回りを共有することが多いシェアハウスよりもプライバシーが尊重されている。また住人の年齢もバラバラで、家族形態も異なる。
<コレクティブハウスの発祥>
1960年代にスウェーデンで活動がはじまった。働く女性が増加したスウェーデンにおいて「女性の家事労働からの解放、生活の合理化」をテーマに生まれた。コレクティブハウスの特徴として「コモンミール」という共同で炊事を行い、食事をする文化がある。
<コモンミールとは?>
住人が当番制で食事を作り食べるシステム。絶対参加ではなく、コモンミールを利用するかは自由で事前に申し込む。二日に一度のコモンミールの場合、自分の当番が来るまで、二日に一度は食事作りをお休みできる。食事は自分の部屋で食べても、みんなと食堂で食べてもOK。
❷コレクティブハウスのメリット・デメリット
<コレクティブハウスのメリット>
- コモンミールがあるため親や家族が不在でも子どもが孤食にならない
- シェアハウスよりもプライバシーが守られて自由度も高い
- 一人暮らしの寂しさを感じにくい
- さまざまな価値観に触れることができ視野が広がる
- 設備が充実した家に住める
- 急な病気や体調不良にも住人同士で助け合える
- 共有スペースでのルール作りなどを通して、コミュニケーション能力が上がる
- 子育て世帯が複数いれば親同士で助け合ったり、住人に子どもを見てもらうなどサポートしてもらえることも
<コレクティブハウスのデメリット>
- コモンミール、掃除などの役割分担が増える
- 世代や価値観がバラバラのため意見がまとまりづらいことも
- コレクティブハウス自体が日本に少ない
- 高齢者の割合、子育て世帯の割合、若者の割合など世代のバランスが偏っていると、若者に負担がかかりすぎてしまうなどの心配もある
❸コレクティブハウスはどんな人にオススメ? 入居する際に気をつけること
<コレクティブハウスに入居する際に気をつけることは?>
- 助け合いなので、頼ってばかりはNG! 他の住人に頼られたときには積極的に手助けする
- みんなが気持ち良く住めるようにマナーやルールを守る
- 挨拶やコミュニケーションを忘れない
<どんな人がおすすめ?>
- 人と関わるのが好きな人
- 一人暮らしをするのが不安な人
- 人脈を広げたい人
- コミュニケーション能力を上げたい人
<あとがき>
様々な世代の人が集うコレクティブハウスで、いろいろな人の考え方や文化に触れることで、自分自身も柔軟で視野の広い思考が身につきそうです!
(絵・文/ながれだあかね)
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この記事を書いた人
イラストレーター・ライター
武蔵野美術大学芸術文化学科卒業後、幼児教室にて絵の講師、不動産インターネットメディア事業「ウチコミ!」の広報部を経て、独立。現在はイラストレーター・ライターとして活動中。「お部屋探し」をテーマにした四コマ漫画を始め、似顔絵、結婚式のウェルカムボード、音楽をテーマにした作品を制作。水彩画を中心とした絵を描く。趣味はラジオと落語を聴くこと。 イラスト等のご依頼・ご相談は、下記URLのContactよりお気軽にお問い合わせください。 ながれだあかね 公式ホームページ https://nagaredaakane.morutto.com/