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いまさら聞けない融資と資金の基本(11/11)

融資が無理なら現金で購入できる物件から始める

赤石崇士

2016/02/24

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300万円ほどで買える区分マンションも

 金融機関が投資者に求めるものは、「ローンをちゃんと返済してくれること」です。年収の高い人や信頼関係ができている人は、この点について金融機関は安心感を持ちます。しかし、投資者の属性によっては金融機関が融資を渋るパターンもあります。

「年収が低いから無理なのだろうか」「契約社員だと融資がおりないのか」などと不安に思う人もいるかもしれませんが、そのような人たちが不動産投資を始められないかといえば、そういうわけでもありません。

 その代表的な方法としては、現金で不動産を購入する、ノンバンクを利用する、というものがあります。現金で購入するためには、目的の不動産を買える金額まで貯金をしなければなりません。

 300万円程度で買える区分マンションなどもありますので、まずはそうした物件から始めることもひとつの方法です。そして、その運用を成功させることで投資対象を拡大していくのです(ただし、現在は不動産の価格が高水準なので、区分マンションへの投資では利益が出にくい傾向にありますので、投資の時期を見きわめることが大切です)。

 上述したように残念ながら、属性によっては(年収が低い、勤務先に不安がある場合など)は融資を受けにくい場合もあるので、基本は現金で買える物件から始めることをおすすめします。

 ただ、そういう人にも積極的に融資を行なっているのがノンバンク(貸付業務のみの金融機関)です。親から受け継いだ不動産があったり、収入が高かった時期に購入した不動産があったりといった場合には、ノンバンク(不動産投資で代表的なのは三井住友トラストL&F)で、「共同担保主義」という方法で融資を受けることが選択肢のひとつになるでしょう(共同担保主義はノンバンク以外の銀行などでも行なっています)。

担保になる不動産があれば…

 たとえば、購入金額が2000万円(金融機関の資産評価額は1500万円)の木造アパートがあったとすると、諸費用(売買価格の7パーセントで計算)含めて2140万円が購入資金として必要になります。

 このとき、単純にノンバンクに融資をお願いすると売買価格の6割程度の1200万円ほどの融資になるので、残りの940万円は自己資金で賄わなければなりません。ここで登場するのが「共同担保主義」。実は、この共同担保を提供することで全額もしくはオーバーローンまで可能になることがあるのです。

 一般的に、金融機関は融資の際に購入する土地・建物に対し抵当権を設定し、返済不能になったときにはそれらを没収する形式をとります。その抵当権を共同担保となる土地・建物にまで設定するのが共同担保主義です。つまり、万が一返済ができなくなったときは、投資対象の不動産だけでなく共同担保の土地・建物までが回収されてしまうということです。

 ここで注意しなければならないのが、共同担保で提供する不動産に担保力がなければ意味がないということです。購入したばかりの不動産などは、ローンが減っていないことから共同担保としては認められません。逆に返済が終わっている不動産は、たとえワンルームマンションでもプラスとして評価してもらえます。

 先程の2000万円の木造アパートの例でいえば、共同担保となるワンルームマンションを複数所有していて、その評価額が1000万円だとすれば、合わせて2200万円の融資が可能となり、購入に必要な2140万円を超えるのです。このパターンでは、自己資金がなくとも不動産投資ができるのです。

 このように、小さな区分マンションであっても不動産を現金で購入し、それらを担保に一気に大きな融資を手に入れるという方法で不動産投資を拡大することもできます。成功が約束されているわけではありませんが、不動産投資をスタートすることは誰にでも可能だということです。

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この記事を書いた人

公認会計士、税理士

1994年、大阪大学経済学部卒業後、東証1部上場の印刷会社に入社、営業部、経理部に所属。2004年に公認会計士2次試験合格後、監査法人および併設税理士事務所に勤務。09年9月に赤石会計事務所を開業。宅地建物取引士(試験合格)の知識や資産税の知識等を活かし、不動産関連の顧客を多数有する。 近畿税理士会下京支部研修委員を務めるほか、講演、研修も多数行なっている。

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