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空室対策は3本の柱で考える

同じ家賃でもほかの部屋より割安に見せる驚きのテクニック(1/2ページ)

尾嶋健信尾嶋健信

2016/02/17

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部屋の魅力にオーナー自身が気づくことが大切

今回も前回に引き続き、私の空室対策の一端をお話ししましょう。

ある賃貸物件の魅力を自分で感じ取るためには、寝袋をもって実際にその部屋に泊まってみるのがいちばん。前回お話ししたとおり、これは私がまだ不動産管理会社のサラリーマンだった頃、実地で身につけた「空室対策」の原点です。

実はこの「寝袋作戦」、いまでも有効です。事実、私が空室対策コンサルティングを請け負っている賃貸マンションのオーナーさんにも、「ご自分の物件に実際に泊まってみてください」とおすすめしています。

賃貸物件に(分譲物件にもいえることですが)、ひとつとして同じ物件はありません。たとえ同じマンションでも、部屋や階が違えば窓から見える景色も違うし、日差しの当たり方も微妙に違います。また、隣人や上下階にどんな人が暮らしているかによって、日常の音や匂いまで違ってくることもあります。

ですから、住む部屋を探している人に、「この部屋はこんなに素敵ですよ!」とアピールするには、その部屋の魅力をオーナーさん自身が気づく必要があるのです。

その部屋がきれいに撮影できる時間を知る

私がオーナーさんによくお願いするのは、「その物件がいちばんきれいに見える時間帯に写真を撮ってください」ということ。

スマホ時代のいま、賃貸物件を探している人の90パーセント以上は、ネットの不動産検索サイトを見ています。ということは、まずは見る人を引きつける、きれいな物件写真を掲載する必要があります。

その点、オーナーさん自身がその部屋に泊まったことがあれば、その部屋がきれいに見える時間帯もだいたいわかるはず。東向きなら差し込む朝日が清々しいかもしれないし、西向きなら夕日がきれいかもしれない。あるいは、窓の外の街路樹がきれいに見える時間帯を選ぶとか。

そうやって美しく撮影した写真に、オーナーさん自身が感じた部屋の魅力(たとえば、夜はとても静かだとか、近くに24時間営業のレストランがあるとか)を文章にして掲載すれば、それが心に刺さる人が必ずいるものです。

その賃貸物件の魅力をわかりやすく伝えること。これこそが、空室対策の王道です。

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この記事を書いた人

満室経営株式会社 代表取締役

1970年、神奈川県逗子市生まれ。青山学院大学経営学部卒業。 大学卒業後、カメラマン修行を経て、実家の写真館を継ぐ。その後、不動産管理会社に勤務。試行錯誤の末、独自の空室対策のノウハウを確立する。 2014年時点で、500人以上の大家さんと4000戸以上の空室を埋めた実績を持つ。著書に「満室革命プログラム」(ソフトバンククリエイティブ)、「満室スターNO1養成講座」(税務経理協会)がある。 現在、「月刊満室経営新聞(一般社団法人 日本賃貸経営業協会)、「賃貸ライフ(株式会社 ビジネスプレス出版社)」にコラム連載中。 大前研一BTT大学不動産投資講座講師。

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