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知ってるオーナーさんだけ得をする賃貸住宅向け省エネ補助金

補助率100%実質負担ゼロ!2025年度継続決定

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出典:リンナイ株式会社 HPより

国や東京都が本気で取り組むCO₂削減・賃貸集合住宅向けの異次元の補助金をご存じでしょうか? 国の「先進的窓リノベ2025事業」と、東京都の「クール・ネット東京」という2つの補助金を併用すれば、驚異の補助率100%。つまり実質負担ゼロで省エネ改修工事ができてしまうのです。対象となるのは窓と玄関ドア。また、実質負担60~70%で給湯器の交換ができる「賃貸集合給湯省エネ2025事業」という補助金もあります。これも賃貸住宅向けですから、国も都も省エネ目標達成のために賃貸集合住宅の省エネ化を重視していることがわかります。ここでは家賃債務保証事業からさらに一歩踏み込んでリフォーム・リノベーション事業に進出したエルズサポート株式会社リブオーバー課の宮本が最新の賃貸集合住宅向け補助金について解説します。

なぜ補助率100%? どうしてそこまで?

私は長年補助金に携わってきましたが2つの補助金を併用して、補助率100%などという補助金は見たことがありません。どうして国も都も巨額の予算を使って、賃貸住宅の省エネ化に補助金を出すのでしょうか? それは個人所有の住宅に比べて賃貸住宅の省エネ化が進んでいないからです。賃貸住宅のオーナー様はできるだけ建物への出費を抑えたい、すでに入居者がいる室内での工事は実行しにくいなどたくさんの省エネ改修をやらない理由があります。

国も都もそれが分かっているから、こんな破格の補助率の制度を作ったのだと考えられます。特に東京都は、都道府県の中でも賃貸住宅数がずば抜けて多く、賃貸住宅からのCO₂排出を抑えることが目標達成に直結すると考えているため、国の補助金で賄えない部分を都の補助金で全額賄い、補助率100%を実現しています。

補助対象は窓・玄関ドア窓は取替窓か、内窓か

窓が断熱の弱点であることは、皆様ご存じだと思います。しかし窓は省エネ改修しやすくわずか1日で完了します。省エネ改修の方法は2つあります。1つ目は取替窓、古い窓を外して、断熱性の高い窓に交換します。カバー工法という枠を外さない工法が非常に進化し、1日で工事が完了します。防火・準防火地域でも使用できます。


古い枠を利用するから、施工がしやすく、工程が短縮されました(出典:株式会社LIXIL HPより)

取替窓は掃き出し窓(ベランダに出るための窓)などに向いています。また古いサッシで動きが悪く開け閉めがしにくいような状態でしたら取替窓がおすすめです。2つ目の改修方法は内窓です。これは今ある窓の内側にもう1つ窓を設置するもの。窓が2重になります。取替窓よりさらに手軽に工事ができ、窓が二重になるので断熱効果も抜群です。


出典:株式会社LIXILリフォームショップHPより

国:約40~50%を補助
都: それ以外全額補助

具体的な補助率をご説明します。国の先進的窓リノベ2025事業は定額制で「窓1つ当たり○○円補助」と決まっています。これは費用全体のだいたい40~50%をカバーします。

次に東京都のクール・ネット東京は、誤解を恐れずにすごくざっくり言うと「国の補助金以外の全額を補助する」という制度で、これらを併用すると補助率100%で、実質的負担ゼロになります。ただし、まず費用全額をオーナー様がお支払いいただき、2~3か月後に補助金が入金されます。補助金は後払い。これは大事な原則です。

ということは、実は国よりも都の方が手厚くなっており、東京都の賃貸住宅の省エネ化を進めたい強い意思が表れています。

補助金申請手続きは自分で?

先進的窓リノベ2025事業では初めから、工事を実施した事業者がエンドユーザーのために補助金申請をするよう制度設計されています。ですのでオーナー様はこれと言ってやることはありません。一方都のクール・ネット東京では申請はオーナー様自身がしなければならず、証憑も自身で集めなければいけないというのが基本です。しかしこれは多くのオーナー様にとってハードルが高いことなのでエルズサポート株式会社ではオーナー様宅に伺って、一緒にパソコンの前で申請のお手伝いをすることが多いです。私は毎回微笑ましい光景だなと思っております。

省エネ診断と入居者アンケートとは?

クール・ネット東京では、賃貸集合住宅の断熱改修を補助する条件として、省エネ診断と入居者アンケートの実施の2点を挙げています。ここで言う省エネ診断とは、都に省エネ診断事業者として登録している事業者に依頼して、計算または実測により、消費エネルギー性能等を調べることです。つまり省エネ改修工事を行った効果を定量的に測定し報告を求めているということです。次に入居者アンケートですが、これは実績報告時と実績報告から1年後に2回実施し、提出するように求めています。改修によって住み心地に影響があったか、毎月の光熱費を12か月分記入するよう求めるなど大変細かくデータを取ろうとしています。都はそれだけ詳細な効果測定を行って今後に活かしたいということなのでしょう。しかしながら補助金申請者である賃貸オーナー様がこういった膨大な実務を行うことは実際問題非常に難しいと思いますので、エルズサポート株式会社では施工だけでなく、申請・省エネ診断の手配、2回の入居者アンケートまで手厚くサポートさせていただきます。

省エネラベリング制度表示努力義務化

2024年4月から新築の賃貸住宅でも、入居者募集の広告に、省エネ性能を表示することが努力義務となりました。次いで2024年11月から既存の賃貸住宅でも、「省エネ性能部位ラベル」の表示が努力義務化。こちらの方が皆様に関係が深いと思います。既存住宅であっても、部位ごとに省エネ性能の高い設備を持っていればそれを表示できる、とプラスにお考え下さい。前述の省エネ診断を行うことでこの省エネ性能部位ラベルを表示できるので、競合物件に差をつけることができます。

賃貸住宅も性能で選ばれる時代

賃貸住宅では元々、遮音性が高いRC造の方が木造やS造より好まれる傾向がありましたが、さらに昨今の電気代・ガス代の値上げで省エネ性能がにわかに注目を集めています。冷暖房費に大きな影響を与えるのは窓からの熱損失。そこで窓の断熱性を高め熱損失を防ぐことは理にかなっていますし、すぐにでも冷暖房費削減に効果が出るでしょう。窓改修は断熱に加えて遮音・防犯にも効果があり、幹線道路や線路近くの物件では特にアピールポイントになります。実際に省エネ化された賃貸物件はそうでない物件より1.8倍問合せが多いとか、省エネ化された物件の入居者はそうでない物件の入居者より長く住み続けたいと思っているといったデータも出ています。確かに賃貸住宅も省エネ性能で選ばれる時代が近づいてきていると言えそうです。

全体スケジュールに注意! 善は急げ!

実はつい最近まで、2025年4月以降もクール・ネット東京の賃貸集合住宅向け補助金が継続するのか、内心ひやひやしていたのですが、正式に継続が決定し私も一安心しています。しかしだからと言ってゆっくり構えていると危険です。この補助金を確実に受給し、自己負担ゼロで省エネ改修を実現するには早め早めの取り組みが必須です。その理由をご説明します。まずオーナー様からご相談をいただいて、物件情報と図面から最も効果的な省エネ改修案と概算見積を作ります。これをオーナー様にご提案して承認いただければ、現地調査と正確な見積を作ります。もちろん自己負担がゼロになるように工事内容を調整します。これをオーナー様に承認いただいたら次は補助金事務局に事前申請を行います。補助金事務局から交付決定の通知をいただいたら、オーナー様と工事契約を締結し、窓や玄関の発注を行います。ここまでで2~3か月はかかります。ここから窓の製作期間があり、入居者の方への工事のアポ取りをやっていきます。なかなか連絡がつかない方、予定が合わない方もいらっしゃるでしょう。戸数にもよりますが、すべての工事を完了するまでに3~4か月かかるかもしれません。工事完了後、省エネ診断、入居者アンケートを実施して、工事のご入金をいただき、すぐ実績報告します。ここまでを2026年3月31日までに完了しなければなりません。つまり、2025年8月にはこの取り組みに着手しないと締め切りに間に合わなくなるとお考えください。さらに、個人住宅向けの窓補助金も実施されていますので、夏以降はサッシの生産に時間がかかったり、取付の職人さんが確保できず、工事が進まないなんていうことも十分に考えられます。実際昨年はそうでした。ですから今なのです。今ピッと来たらパッと動き出さなければなりません。善は急げなのです。後回しにしていると千載一遇の大チャンスを逃してしまいます。まずはエルズサポート株式会社にお問合せください。

住宅の消費のエネルギーの約3割は「給湯」


出典:リンナイ株式会社 HPより

ここからは給湯器のお話をします。上のグラフのように、住宅の消費エネルギーの約3割は給湯が占めます。実は冷房よりも暖房や給湯など「冷たいものを温める」ということにエネルギーが多く使われるのです。賃貸集合住宅の場合、ガス給湯器がほとんどですから光熱費の3割はそのままガス代ということになります。昨今、都市ガスもプロパンガスも単価が上昇していますから、入居者の方のガス代への関心も高まっています。

排熱を利用する高効率給湯器「エコジョーズ」


出典:リンナイ株式会社 HPより

従来型の給湯器はガスを燃焼させた際の約200℃の高温の排気をそのまま捨てていたのですが、この高熱を再利用し効率を高めているのがエコジョーズです。高温の排気からエネルギーを取り出し、約50℃の低温の排気を行います。この熱の再利用の際に水蒸気が発生するのでそれを排水しなければいけません。ですから通常の給湯器からエコジョーズに交換すると、排水用(ドレン)の配管の工事が必要になります。

賃貸集合給湯省エネ2025事業

国の賃貸集合給湯省エネ2025事業という補助金がスタートしています。追い炊きなし給湯器の交換に50,000円/台、追い炊きあり給湯器の交換に70,000円/台の補助金が出ます。今年度から前述のドレン工事への補助も追加され、さらに使いやすくなりました。普通の給湯器からエコジョーズへの交換が条件です。この補助金は新しいエコジョーズ本体と交換工事費全体の30~40%をカバーします。つまり30~40%引きで交換できるとご認識いただければ結構です。窓の自己負担ゼロ補助金に比べると地味ですが、給湯器は設置から15年程度で故障し、交換が必要になります。それを30~40%引きで交換できるわけですから、ありがたい補助金です。設置から10年以上経過しているならこれを機に交換をご検討いただければと思います。これも賃貸住宅向けの補助金ですから、やはり国も賃貸住宅の省エネ化をなんとしてでも推し進めたいと考えている様ですね。実は都にも賃貸住宅向け給湯器交換への補助金があったのですが残念ながら現在は終了していてダブル受給とはいきませんでした。そこで何か技はないかといろいろ調べたところ次にご紹介する裏技を発見しましたのでお伝えいたします。

給湯器交換にゼロエミ
ポイントも併用する裏技

クール・ネット東京の中にはたくさんの補助金があって、その1つが「東京ゼロエミポイント」という補助金です。これは「省エネ家電の買い替えを補助する」補助金で、家庭用のエアコン・冷蔵庫・LED照明・給湯器が対象です。ここで裏技。賃貸住宅のオーナー様が、所有する集合住宅用の給湯器を購入し、事業の経費として計上しないのであれば12,000P/台のゼロエミポイントがもらえます。実質的な値引です。あくまで家庭用の家電買い替えならOKというのが東京ゼロエミポイントの趣旨のようです。これは私が補助金事務局に電話で確認して仕入れた情報ですので、合法的な裏技です。

補助金は知っているか、知らないか。

いつも思うのですが、補助金は知っているか、知らないか、それがすべてです。私もこのクール・ネット東京の賃貸住宅向け施策の実施要項を読んでいて、「あれ、これ実質負担ゼロになるのでは?」と思い、事務局に電話したり、都のホームページの資料を読み漁ったりして、やっと確信が持ててこの記事を書いています。しかし非常にわかりにくいのでこの補助金は今でも業界に広まっておりません。この記事を読んでいただけたオーナー様はラッキーです。ぜひ知ってるオーナー様だけ得をするこの補助金をご活用ください。

補助金×リフォームならエルズサポートへ

私はエルズサポート株式会社が2024年にリフォーム・リノベーション事業に進出する際にキャリア採用で入社しました。専門は修繕・リフォーム・リノベーションの設計と施工管理で、不動産売買・買取再販の経験もあります、前職では事業再構築補助金・ものづくり補助金などの補助金コンサル的なお仕事もしており、私一人で採択件数12件、獲得補助金額2億円以上の実績があります。建築と不動産と補助金のプロと思っていただけますと幸いです。補助金を活用した改修を行うには、建築工事の知見だけでなく、補助金申請の知見も必要です。前述の全体スケジュール感・補助対象から外されない見積書の作り方・証憑集めとチェック・申請の正確さ、すべて無事補助金が入金されるために欠かせない知見です。ぜひ補助金×リフォームの豊富な実務経験がある当社にご相談ください。オーナー様の物件情報をいただければ、実際にどんな改修が可能か、補助金対象になるか、全体のスケジュール、オーナー様にご協力いただくこと、すべてご説明いたします。この記事にピッときたらパッとお問合せを!そして実質負担ゼロで物件価値を高めてください。

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この記事を書いた人

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