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北海道の住宅事情とは――道民ライターが物件の特徴6つを解説(2/2ページ)

田中 あさみ田中 あさみ

2021/11/09

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5.ガスの違いで暖房代が3、4倍になることも
北海道では冬の暖房費がかさみ、企業によっては冬季限定で「寒冷地手当」「光熱費」が支給されます。筆者が以前勤めていた企業では11~3月の間に1世帯当たり2万円の光熱費が支給されていました。

暖房には石油・ガスなどがありますが、ガスストーブの場合LPガスと都市ガスで価格が大きく異なります。

筆者は単身で札幌市内の都市ガスの物件に住んでおり、ガスストーブを使い毎日湯船にお湯を張っても、冬季のガス代は最も多い月で8000円程度です。しかし、同じく単身でLPガス物件に住んでいる友人に聞いたところ、冬季は2~3万円程ガス代が高くなるため湯船に入るのを我慢しているという話でした。

最も多い月には4万円程度とのことで、都市ガスとLPガスでは暖房費が数倍に跳ね上がることになります。

なお、ガスをLPガス・都市ガスのどちらを選ぶかは物件を所有するオーナーの判断であり、オーナーが決めた業者のガスを使うことになります。LPガスも業者によって価格が異なることが問題視され、資源エネルギー庁では「液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針」が設けられました。

6.ハウスメーカーや管理会社は「地縁」もポイントに
上記で紹介したW断熱のハウスメーカーでは、北海道内の神社・公園などの公共施設を多く建設しています。

北海道は、ハウスメーカー・管理会社など不動産業者は「地縁」が重要視される傾向にあり、賃貸住宅も管理会社が指定される事例があります。なかには、管理委託料が割高である管理会社も存在するので、北海道の不動産投資を検討されている人は、事前に管理手数料などをよく確認しておきましょう。

北海道の住宅事情と物件の特徴6つをお伝えしてきました。北海道は賃貸住宅に住む人が多く部屋は広い傾向にありますが、家賃が安い点が居住者にとってメリットです。

ただし、冬はガスの種類によって暖房費が大きく異なりますので、ガス会社を考慮して物件を選ぶことをおすすめします。物件の断熱性や窓も重要なポイントです。

オーナーや、北海道の不動産投資を検討されている人にとっては、賃貸住宅を購入する際、都市ガス物件を選ぶことで入居率が高くなる確率が上がることをおさえておきましょう。場合によっては除雪代がかかる点にも注意したいですね。

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この記事を書いた人

2級FP技能士・ライター

北海道在住。大学在学中に2級FP技能士を取得。 会社員を経てFP資格を活かし、ライターとして不動産・金融・相続・法律分野の記事を多数執筆する。「難しいことを分かりやすく」をモットーにライターとして活動中。

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