マンション投資、金融機関からの融資を引き出すポイント(1/2ページ)
斎藤 岳志
2021/02/11
イメージ/paylessimages・123RF
最初はやはり「アパートローン」
当然のことですが、中古マンション投資をするにあたって、どうその資金を調達するかはとても大きな問題です。中には全額を手持ちの現金で、という人もいるでしょう。逆に全額フルローンでという人もいるかもしれません。とはいえ、フルローンとはいっても、諸経費は別なので、大ざっぱには販売価格の10%ぐらいの自己資金がある方は安心できるでしょう。
いずれにしても、全額をキャッシュという人以外は、何らかのかたちで金融機関から融資を受けることで、大家業がスタートすることになるわけです。
今回はそんな金融機関とのつき合い方についてのお話をしていきます。
だれでも中古マンションを買おうと物件探しをするなかでその物件を扱っている不動産会社に直接問い合わせたり、インターネットを経由して、その物件の詳細などについて確認することになるでしょう。
そこで自己資金がなければ、金融機関に融資を申し込むことになります。そして、賃貸経営をはじめる際の融資は、大きく分けて次の2つの種類があります。
1つは借り手の属性や年収などから判断される「アパートローン」。
2つめは大家として実績を積み上げることで事業として認められて融資が受けられるようになる「プロパーローン」です。
この2つのうち、はじめてのマンション投資では、1つのめのアパートローンからスタートすることが多いです。実際に融資を受ける際は、購入しようと思っている物件に関する資料や事業計画書などを提出はします。しかし、区分マンションのアパートローンの場合は物件そのものの担保価値や評価などは重視しません。融資の可否の判断の基準は申し込んだ人の給与や年収によってといってよいでしょう。
そのため公務員や大企業、安定した収入のある会社員は有利になります。借りられる金額は年収の8~10倍ぐらいが目安になります。とはいっても、これはあくまでも目安で、このほかに預貯金、生命保険の解約返戻金、有価証券などの金融資産。また、住宅ローンや自動車ローンなどの借入に関しても確認されます。
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。