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知っておくべき基本の基本!

「外国人の方が入居したがっています」と仲介会社に言われたら?

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イメージ/123RF

ある日突然、仲介会社からこんな電話がかかってきたとしたら、オーナーさん、どうしますか? 「実は、いま外国人の方が窓口に来ていて、〇〇さんの物件に入居したいっておっしゃっているんですよ」外国人入居者さんを受け入れたご経験がないオーナーさんが、そんな時、慌てずに判断し、話を進めることができるように、以下の「基本」をおさえておきましょう。


なお、オーナーさんがこれらを知っておくことは、


・現在のパートナーである仲介会社や管理会社に
・外国人入居者さん対応を任せてよいのか


あるいは、


・自ら未知の有望市場に踏み出すきっかけを掴んでみるのか


それらを判断するために重要です。

基本のキホン・在留資格

外国人入居希望者さんが、有効な在留資格を持っているかどうかを確かめることは、基本のキホンです。在留カードとパスポートを確認し、資格が有効かどうか、在留期間はいつまでかなどを確かめたうえで、照会等も行います。


さらに、場合によっては、勤務先の在職証明書や、在学証明書、その他各種証明書類を提出してもらい、身元を確認します。


外国人入居者さんへの対応に慣れた仲介会社や管理会社であればこれらは比較的スムースに進められますが、そうでない場合は、その会社も手探りで勉強のスタートです。

家賃などの「保証」について

保証能力確実な日本人がしっかりと連帯保証人になってくれるようなケースは、通常あまり見られません。そのため、多くの場合、家賃債務保証会社に保証を頼むこととなります。


ですが、保証会社であればどこの会社でもいいというわけではありません。外国人入居者さんの保証を担う体制をととのえた会社であることが重要です。多言語対応による生活サポートなど、この分野に力を入れる会社も増えています。

文化や常識の違いを事前に理解!

日本の賃貸契約や、賃貸住宅での生活ルール・マナーの中には、外国人にとってはそれが必要な理由がわからなかったり、覚えにくかったりするものが多数存在します。そのことをオーナー側が知らないでいると、事前の説明不足や、契約書等での不備が生じやすくなります。


外国人入居者さんに絡んでのトラブルの多くは、そうしたスタート時のつまづきが原因となって起きています。以下に代表的なものを挙げてみます。


・礼金、更新料、共益費

請求される理由が腑に落ちないという方がよくいます。事前にきちんと存在を知らせ、理解を得ておかないと、あとでトラブルにつながりやすい代表です。


・原状回復費用

部屋は前の入居者が使った状態のまま。ともすれば家具なども置いたまま。掃除や片づけ、補修は、次に借りる人がオーナーと話し合いしつつ、自身が満足できる程度に行う…。実は、これが意外に多くの国での常識です。そのため、原状回復費用を請求されて驚く人も少なくありません。


・ゴミ出しルール

ゴミの分別について、日本ほど厳しくない国はまだ世界にたくさんあります。そうした国から来られた方にとっては、日本の細かなルールをマスターするのは至難のわざです。日常のゴミのことから粗大ゴミの処理方法まで、念入りなレクチャーが必要です。


自治体が外国語での説明書をウェブサイト上などに用意していることもあります。あればぜひ活用を。


・生活騒音

「集合住宅の部屋であっても、友達を呼んでのパーティは普通のこと。楽器演奏だってもちろん」と、思っている外国人の皆さんも少なからずいます。トラブルが起こる前にしっかりと説明することが重要です。


・同居人、又貸し

無断で友人とルームシェアするなど、勝手に同居人を増やしてしまう。部屋を又貸しして、入居者本人がちゃっかり家賃をもらってしまう…。とんでもないことのようですが、外国人入居者さんの場合はたまに聞かれる話です。家賃を払って部屋を借りることへの意識の違いから、悪気なくこれらを行ってしまうケースもあるようです。

外国語の契約書をつくらないといけないのでは?

その心配は基本いらないと思ってよいでしょう。管理会社がベトナム語やネパール語の契約書を作ってくれたとしても、むしろ多くのオーナーさんの方がそれを読めず、不安です。


それよりも大事なことは以下の3つです。

1.必要な約束ごとが残さず契約書等に明記されていること
2.その上で丁寧な説明を行い、理解の徹底を得ること
3.入居後のフォローや見守りも欠かさない体制をとれること


これらを実行できる管理会社や仲介会社、さらにオーナーさんであることが重要です。

基本を勉強するための教科書はコレ!

外国人入居者市場は、今後ますますの広がりが予想される、賃貸住宅にとって大変有望なマーケットです。また、一旦これをキャッチすることに成功すると、紹介やクチコミでの入居が連続するようになり、賃貸経営が安定することが多いともいわれています。


そこで、「うちの物件でも今後は外国人入居者さんをぜひ迎え入れていきたい」と、お考えのオーナーさんに、おススメな基本の教科書を紹介します。


国土交通省
「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン【平成30年3月版】」


上記リンク先から、ガイドライン本体や「外国人向け部屋探しのガイドブック」などにアクセスできるようになっています。


・頼りになるパートナー(管理会社・仲介会社)や相談先の探し方を知りたい
・いまのパートナーと共に勉強していきたい
・自力でマーケットを切り開いてみたい


いずれのオーナーさんにとっても、まずは参考になる入口です。


(文/朝倉継道)

 

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この記事を書いた人

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