最近主流のLED、おしゃれなダウンライト…。照明にまつわる意外な4つの落とし穴
岩崎未来
2016/09/14
落とし穴(1) コストを気にしすぎて…
照明は、とにかく高い! 家づくりをした人で、「照明にこんなにお金がかかるなんて、想定外だった…」と言う人がたくさんいます。予算内におさめるべく、ケチって照明の数や質を落とし、「あれ?なんだか家のなかが暗い…」ということがよくあるそうです。家具のような存在感はないけれども、空間の印象をガラリと変える照明の力、恐るべしです!
家のなかが暗いのは生活するうえで困りますが、逆に明るすぎるのも居心地の悪い空間になってしまうので、適度な数と設置場所を、きちんと専門家の方と相談し、死守したいところです。
落とし穴(2) LEDが主流だけれど…
最近では、照明といえばLEDが主流。数年後には、照明のすべてがLEDになる、なんて話も聞きます。一定の明るさが長く続くLEDは確かに便利ですし、エコでもあります。
ただし、「寝室につけたら、明るすぎて居心地が悪い」という人も多くいるようです。寝室は特にリラックスできる空間にしたい、と思う方がほとんど。LED電球も、場所をよく考えて使ったほうがよさそうです。
落とし穴(3) ダウンライトはオシャレだけれど…
「ダウンライト」とは、天井に埋め込み式で、床を直接照らすタイプの照明です。照らされた対象を浮かび上がらせる性質があるため、よりムーディーでオシャレな空間演出ができます。一般的なシーリングライトに比べ、照らす対象を美しく見せる効果もあるため、最近では自宅に採用する人が多くなってきています。
ただし、その設置場所鵜には要注意。洗面所や納戸などの狭い空間なら適しているのですが、広いリビングでは光源として不足し、寝室ではダウンライトの真下は明るすぎて眠れない、という事態が起こります。オシャレだからといってむやみやたらに設置せず、その照明の特性をよく理解し、その効果が発揮できる場所に設置するようにしましょう。
落とし穴(4) スイッチの場所も重要!
照明の設置場所が決まったら、次によく考えたいのが照明のスイッチの設置場所です。意外とこれが、失敗する人が多くいます。実際の生活上でその照明をつけたり消したりするシーンを考え、どの場所にスイッチが必要か、あると便利かを徹底的に割り出してみましょう。
たとえば、玄関照明のスイッチは玄関だけでなく、ママが夕方の時間帯に長くいるキッチンにもあったほうがいい、とか。子ども部屋の照明スイッチは、高さを低くしたほうがいいね、とか。ライフスタイルや、生活上の導線、家族構成などによっても少しずつ変わってくるので、家族でぜひ「ここにスイッチほしい!」会議をしてみてください。
「照明デザイナー」という職業があるほど、照明は奥深く、大切なアイテムです。天井高や壁紙の色・家具のテイストなどによっても合う照明は変わってくるので、ぜひこだわってセレクトしてみてくださいね!
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この記事を書いた人
住宅ライター
「1級建築技能士」という国家資格を保有する昔気質の職人を夫に持つ「大工の嫁」。群馬県在住で鹿児島県出身。 都内の大学卒業後、出版社や編集プロダクションに勤務し、さまざまな実用書・書籍を手がけた後に独立。間取り図や住宅情報誌などを見るのは趣味のひとつで。都内在住中、10年で6回の引越しを経験。その後、結婚し、第一子出産後、夫の故郷である群馬県に移住。 第二子妊娠中の今、毎夜夫の仕事話を聞きながら、マイホームへの夢を募らせている。