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中古一戸建ての賢いチェック方法(5)

中古住宅を購入するなら、現在の建築基準法に適合しているかチェックしよう

大橋高志大橋高志

2016/01/04

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現在の建築基準法に適合しているか

 建築基準法はこれまでに何度か改正されています。そのため、特に中古一戸建てでは、建設当時は問題なかったのに、現在の法律に当てはめると違法建築物になってしまっているものも少なからずあります。

 そのままの状態で住むことは違法となりませんが、建て替えや増築が禁止されていたり、建て替えなどを行なう際に現状より部屋を狭くしなければならなかったりするなどの制約を受ける可能性があります。また住宅ローンも通りにくいので、不動産会社などによく確認しましょう。

こんな物件は注意が必要です!

☆再建築不可物件
 道路と敷地が2メートル以上接していない物件は建て替えや増築は不可。

☆既存不適格建築物
 建築基準法などの法律に違反している物件。建ぺい率や容積率が現在の基準をオーバーしているなどの場合、建て替え時には部屋などを小さくするなどして、基準内に収めなければならない。

☆要セットバック
 現在の建築基準法では、建築をする土地は幅4メートル以上の道路に接していなければならないことになっています。そのため、幅4メートルより狭い道路に接している物件は建て替えなどの際に、道路の幅が4メートル確保できるところまで、敷地を後退(セットバック)させる必要があります。

不安な場合は建物調査サービス等を利用

 中古一戸建てはいくら現物を確認できるとはいえ、建物の強度など専門的な判断は素人にはやはりむずかしいものです。どうしても不安な場合は専門家による建物調査サービスを利用する方法もあります。

 インターネットで「不動産調査」「住宅診断」「耐震診断」「ホームインスペクション」などのキーワードで検索すれば、全国の多くの会社のホームページが見つかります。費用は会社や依頼内容によっていろいろですが、5万~20万円程度のところが多いようです。実績などを比較検討して、必要とあらば相談してみましょう。

登記簿で権利関係を確認

 物件の購入を決めた場合は契約を結ぶ前に、登記簿を確認しましょう。登記簿には土地・建物の所在地や広さ、所有者や抵当権の有無などの情報が記されています。

 契約を結ぶ前段階で不動産会社からもコピーが渡されますが、事前に最新の情報を落ち着いて確認したいのであれば、管轄の法務局に出向けば誰にでも公開されています。閲覧するだけなら450円、入手するには600円の手数料がかかります。

 登記簿の具体的な見方については、別の項で詳しく紹介しますが、売り主と所有者が違う場合は要注意です。名義が違う場合は、その理由を確認しておきましょう。

 また、売り主の住宅ローンの抵当権がある場合は、売り主のローン残高と返済状況についても仲介会社に確認し、引き渡し時には、抵当権の登記が確実に抹消されるよう、契約書に必ず明記してもらいましょう。

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この記事を書いた人

住まいコンサルタント

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランニング技能士、木造ハウジングコーディネーター。 1970年生まれ。大手不動産建設会社を経て、首都圏の不動産販売・分譲会社へ転身。15年超のキャリアで約500件の引渡し実績を持つ。新築分譲の他にも中古住宅の再生販売、仲介業務など取引事例は多種多様。 不動産取引はもちろん、建築・土木・住宅ローン・保険・不動産税制などに明るい。 現在は第一線を退き、業界経験を活かした「完全な消費者目線」の住まいのアドバイザーとして活躍中。

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