中古一戸建ての周辺環境はここをチェックする
大橋高志
2016/01/04
まずは地図で予習しておこう
現地に赴いて周辺環境のチェックを始める前に、まずは地図を用意しましょう。事前に主だった施設については下調べしておき、物件からの距離や位置関係を把握しておくと、無駄なく見て回ることができます。
たとえば、通常、保育園のお迎えのついでに買い物をすませるのであれば、その帰り道に立ち寄れる所にスーパーがあると便利です。もっと家の近くにスーパーがあっても、保育園とは逆方向なら利用する頻度は少なくなります。
特に土地勘のない場所では、一度歩いたくらいではなかなかエリアの全体像は頭に入ってきません。予習が大切です。
生活施設のチェックポイン
前記したように、施設のチェックは物件からの距離だけでなく、普段の生活動線から見て便利な場所に位置しているか、また会社帰りに買い物をすることが多いのであれば、営業時間などの確認も必要です。
一般的に以下の施設については、チェックしておきましょう。
□スーパーやコンビニ(営業時間や品ぞろえも)
□郵便局や金融機関(郵便ポストやATMも)
□ファミリーレストランなど遅くまで外食可能な飲食店
□病院
□クリーニング店
□ガソリンスタンドやパーキング(家族または来客者に車の利用が多い場合)
□保育園や学童クラブの空き状況(共働きの場合)
□小学校や中学校(通学路や評判も)
□公園などの遊び場(小さな子どもがいる場合)
□介護施設等(高齢者がいる場合)
なお、土曜、日曜と平日、また昼間と夜間では、周辺の交通事情や騒音状況が大きく異なる場合があります。土・日は営業していない工場が、平日はかなり騒がしかったり、昼間は気づかなかった電車の音が、夜間静まりかえると響いて聞こえたりすることもあります。可能な限り、曜日や時間帯を変えてチェックするようにしましょう。
交通機関のチェックポイント
一戸建てはマンションに比べて、駅から離れた物件が多くなります。それだけに交通の利便性のチェックも大切です。
たとえば、最寄駅まで自転車で通うつもりでいても、雨の日もあれば、雪の日もあります。また、駐輪場がいっぱいで、駅から離れた場所に停めなければならないようなケースもあります。以下の点についてチェックしておきましょう。
☆電車
□勤務先や通学先までの所要時間
□始発・終電の時間
□利用することの多い時間帯の運行本数
□乗り継ぎの利便性
□混雑具合
☆徒歩・自転車
□最寄駅までの所要時間
□道路の安全性(特に深夜)
□駐輪場の空き状況
☆バス・タクシー
□家からバス停までの所要時間
□最寄駅までの所要時間
□始発・終バスの時間
□利用することの多い時間帯の運行本数
□終バス後のタクシー事情
この記事を書いた人
住まいコンサルタント
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランニング技能士、木造ハウジングコーディネーター。 1970年生まれ。大手不動産建設会社を経て、首都圏の不動産販売・分譲会社へ転身。15年超のキャリアで約500件の引渡し実績を持つ。新築分譲の他にも中古住宅の再生販売、仲介業務など取引事例は多種多様。 不動産取引はもちろん、建築・土木・住宅ローン・保険・不動産税制などに明るい。 現在は第一線を退き、業界経験を活かした「完全な消費者目線」の住まいのアドバイザーとして活躍中。