水染みに関する建物内部のチェックポイント

天井の染み

建物内部のチェックポイント

前回のおさらいですが、建物の内部についてのチェックポイントは、①勾配の傾斜、②水染み、③ひび割れ(クラック)、④断熱、⑤床下、⑥天井裏・小屋裏、⑦バルコニー、⑧お風呂、⑨筋交の有無、⑩耐震性などがあります。

前回は、建物内部のチェックポイントの①勾配の傾斜について説明させていただきました。今回は、②水染みから説明します。

水染みについては、各部屋、廊下、階段などの天井及びその周辺の壁、天袋やサッシ廻りに、水染みの跡があるかを確認します。 まず、天井やその周辺に、明らかな水染みが確認できる場合には、雨漏りの可能性が高いと言えます。ただし、給水管、給湯管、排水管などの配管からの水漏れも考えられますので、断定はできません。マンションやオフィスの場合には、そのような配管からの水漏れの可能性や、結露の可能性も十分に考えられます。いずれにしても水、湿気により、構造躯体を劣化させることにはなります。

そこで、通常の雨のときで、雨漏りが明らかに確認できる場合には、水染みが天井にでき、確認しやすく、緊急性の高い修繕が必要となる可能性が高いと言えます。また、横から叩きつけるような激しい雨のときで、雨漏りが確認できる場合には、サイディングボードのクラックやシーリングの劣化部分からの雨漏れも考えられます。さらに、著しく激しい雨が、建物に巻き込んでくるような、台風のような場合にのみ雨漏りが確認できる場合があります。そのような場合には、軒裏やバルコニー裏の壁の取り合いの部分の隙間から、水が浸入し、その内側の壁を伝って天井やそのまま壁に染み出ること考えられます。

水は、建物にとっては大敵なので、早急な修繕が必要になります。早急な対応をとることにより、できる限り最低限度の損傷で抑え、また修繕費用も最低限に抑えることができます。また、そのことが最終的に、建物の耐用年数を延ばし資産価値を高めることに繋ると言えます。

また、中古建物を購入する際に、部分的に天井の色が異なっている場合が多々見られます。この場合には、明らかに雨漏りや水漏れが過去にあったものと思われます。なぜかと申しますと、わざわざその部分のみ修繕するということは、過去に、天井のその部分につき、何かあり、おそらく雨漏りがあったものと十分考えられるからです。そのように部分的に天井の壁色が異なっている場合には、ご遠慮なく売り主または、不動産業者の方にご質問されることをお勧めします。そうすると、必ずと言っていいくらい、雨漏りの履歴があったということを聞くことができるはずです。そうなると、当該建物の天井裏、または、小屋裏は、腐朽菌やシロアリなどで耐久性に問題が生じる建物だと言えることが多いでしょう。

次回は、③のひび割れ(クラック)から説明させていただきます。

この記事のコラムニスト

皆川聡
皆川聡(不動産鑑定士)
株式会社あおい不動産コンサルティング。大手不動産鑑定会社、株式会社三友システムアプレイザルに従事し、その後独立。
不動産鑑定業務が主ですが、住宅診断(ホームインスペクション)も対応しております。財務諸表・会社法・税務等についても、スキームに応じた鑑定評価の立ち位置を認識しております。相続・事業承継関係等にも勿論対応させて頂きます。
賃料の評価・査定につきましても、数多くの案件を携わっており、得意にしております。
[担当]物件調査
皆川聡は個人間直接売買において物件調査により権利関係の確認をします。