部屋探しと時期

■空室を狙うべきタイミングは決まっている!?

「部屋探しをするのに一番いいタイミング」というのは、人によって異なります。半年～1年後に引っ越しをすることが決まっている場合もあれば、急に引っ越さねばならないということもあるでしょう。

進学、就職のタイミングであれば引っ越しの時期は決まっているでしょうし、転職、転勤、結婚、出産などが理由の場合は比較的短期間で引っ越しを決めなければなりません。しかし、業界側の動きに注目してみると、年間の時期によって明らかな傾向が現れます。

例えば、新築の賃貸物件を探すなら12月～3月。賃貸物件が最も動くのは3月である、というのは有名な話ですね。進学、就職、転勤などで人が動く時期だからですが、実は、新築物件を建てる際にもこの時期を狙って建てる大家さんが多いのです。

こういった物件の募集条件は早ければ12月には決まるので、新築を狙うのであれば12月から部屋探しを開始した方が良いでしょう。

また、中古物件の情報が最も多く出回るのは3月です。理由は、3月に退去する人が「引っ越します」と大家さんに告げるのが大体1月頃からだから。新築情報が出回る時期とも重なりますので、最も自分が気に入る物件を探しやすい時期と言えるでしょう。

とは言えこの時期は部屋を探している人も多く、条件の良い部屋はバンバン埋まっていく時期でもあります。自分が望む部屋を見つけるには、条件をきちんと決めておき、良い部屋を見つけたら素早く決断する必要があるでしょう。

4月に入ると人の動きも一段落し、夏の前後になると1年中で最も物件情報が少ない時期になります。しかし、4月は物件探しの穴場と言える時期です。4月中旬になっても借り手がいない物件はその後1年間空室のままになってしまう可能性があります。

このため家賃を下げたり、設備を充実させたりして、何とか空室を埋めようとする動きが活発化する時期だからで、掘り出し物と出合えるかもしれません。

9月～10月は賃貸業界では「第二のオンシーズン」と言われる時期になります。まず、9月末には企業で異動があるため、9～10月頃はシングルタイプからファミリータイプまで、多少の空きが出るのです。また、新築物件も若干増えます。

これは、10～11月頃に結婚する人が結構いるからです。6月頃の結婚ラッシュを避けたい人がいるんですね。この時期はシングルタイプの空室が増え、二人暮らしができる物件の需要が高まるわけです。

こうして1年の流れを見てみると、不動産会社も忙しい繁忙期は避けて、あえてオフシーズンにじっくり探してみるのも良さそうですね。